お正月に読みたいおすすめの絵本7選

絵本

クリスマスを迎えるともうすぐ新年、お正月ですね。

本記事では【お正月に読みたいおすすめの絵本】をテーマに、司書資格を持つ保育士、弓子が、今子どもに読み聞かせたい絵本を厳選して7冊選びました。

読むと干支や七福神の由来、そしてお正月のことが分かります。

年末年始の読み聞かせの参考にしてみてくださいね。

お正月に読みたいおすすめの絵本7選

十二支のしんねんかい(おすすめの対象年齢・3歳~)

みき つきみ
柳原 良平
出版社こぐま社
出版年2012年
十二支の動物が紹介されています!

3歳からおすすめ
・十二支がわかる
・十二支の紹介のされ方がいい
・ちょっとゆるめな絵がいい

ポイント①十二支がわかる

 ぽっこり めでたく はつひので

 あたらしい としが はじまった

 子 丑 寅 卯 辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥

 十二支 そろって あつまって

 これから たのしい しんねんかい

 まずは みんなの ごしょうかい

というわけで十二支それぞれの紹介が始まります。

干支の順番通りに紹介されているので、何回も聞いたら自然と十二支を覚えられそうですね。

ポイント②十二支の紹介のされ方がいい

動物のいわれや特徴が分かりやすく紹介されているところがいいです!

例えば子。

 

 ずの ばんして いえまもり

 こどもの こどもの そのまたまたまた

 こどもまで さかえつづけますようにと

 チュウチュウチュウ

そして酉。

 

 とりこめ とりこめ ふく とりこめ

 よるが あけたら こけこっこう

 しょうばいはんじょう そりゃ けっこう

語呂のいい言葉に乗せながら、12匹の動物のいわれが分かるところがおすすめポイントです。

ポイント③ちょっとゆるめな絵がいい

表紙をみていただいても分かると思いますが、絵がちょっとゆるめで可愛いです(笑)

親しみがもてるところがいいですね。

特に最後、新年会でごちそうを食べている様子や挨拶をする姿がなんとも言えず可愛いので、ぜひ注目して見てくださいね!

どんぶらどんぶら七福神(おすすめの対象年齢・3歳~)

みき つきみ
柳原良平
出版社こぐま社
出版年2011年
七福神が紹介されています!

3歳からおすすめ
・テーマがいい
・七福神について知ることができる
・親しみやすい絵がいい

ポイント①テーマがいい

先ほど紹介した「十二支のしんねんかい」と同じお二人かかれた、七福神をテーマにした絵本です。

十二支をテーマにした絵本はありますが、七福神をテーマにした絵本はそれほど多くないような気がして、珍しく感じました。

そもそも七福神とは、江戸の頃から庶民の身近にあって、暮らしに幸運をもたらすとされた神様です。

お正月には初詣でを兼ねての七福神詣でが庶民の間で盛んに行われたと言われています。

だからお正月と七福神は関係が深いんですね。

この機会に七福神を知るのもいいのではないでしょうか。

ポイント②七福神について知ることができる

 どんぶら どんぶら なみわけて

 どんぶら どんぶら 宝船

 あれに みえるは しちにんの

 ふくの かみさま 七福神

七福神が宝船に乗ってやってきました!

これから七人の神様の紹介がはじまります。

 ひとつ

 ひときわ えがおの 恵比寿さま

 じまんの つりざお えんやらほ

 たいが つれたか こりゃ めでたい

ひとつ、ふたつ、みっつ・・・と数えながら七福神が紹介されていきます。

語呂のいい言葉で特徴もよく分かって、楽しく七福神を知ることができますよ。

ポイント③親しみやすい絵がいい

七福神は人の姿をしていますが、2頭身でみんな優しそうな顔をしています。

子どもたちも可愛いと思って、親しみをもってくれそうです!

鶴や亀、富士山なども描かれていて、お正月らしい縁起の良さが魅力です。

14ひきのもちつき(おすすめの対象年齢・3歳~)

いわむらかずお
出版社童心社
出版年2007年

もちつきって楽しいね

3歳からおすすめ
・もちつきのやり方が分かる
・つきたてのおもちがおいしそう!
・細かいところまで楽しい

ポイント①もちつきのやり方が分かる

今ではお正月にもちつきをするご家庭も少なくなったのではないでしょうか。

「14ひきのもちつき」は、14ひきのねずみの家族がみんなでもちつきをしてお正月を迎えるお話です。

杵と臼を使ってどうやってもちつきをするのか。

ねずみたちと一緒にもちつきをしている気分になって、もちつきについて知ってみませんか?

ポイント②つきたてのおもちがおいしそう!

 きょうは おもちつき、くんちゃんも

 とっくんも おてつだいしてね。

 あっ、ろっくん やっと めがさめた。

というわけでもちつきが始まりました!

 ゆうべから ふやかしておいた おこめ。

 みずを きっている おばあさん。

 せいろに いれている さっちゃん。

こんな感じでもちつきの過程を丁寧に追ってくれています。

みんなで一生懸命頑張ってもちがつきあがり、最後はおもちをみんなで食べました。

 いただきまーす。のびる、のびーる、

 おいしい つきたての おもち。

 きょうは みんな よく はたらいたね、

 と おとうさん。

とってもおいしそうで思わずおもちがが食べたくなってしまうこの場面。

食べるのって楽しいね。

そう思わせてくれるところが魅力です。

ポイント③細かいところまで楽しい

14ひきシリーズ全てに言えることですが、14ひきのねずみたちを丁寧に描いているので、細かいところまで見る楽しさがあります。

それぞれのねずみが何をしていて、どんな性格でどんなことを考えているのか。

そんなところにも注目して楽しんでくださいね。

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十二支のはじまり(おすすめの対象年齢・3歳~)

岩崎京子
二俣英五郎
出版社教育画劇
出版年1997年
十二支のことがわかります!

3歳からおすすめ
・十二支のことがわかる
・優しい語り口がいい
・絵がいい!

ポイント①十二支のことがわかる

この絵本を読むと、

  • 十二支のはじまり
  • ねこが入っていないのはなぜか
  • 犬と猿の間に酉が入っているのはなぜか

などが分かります。

十二支のはじまりの絵本はたくさんありますが、一番シンプルで分かりやすく、美しい絵であることからこの絵本を選びました。

ポイント②優しい語り口がいい

 むかし、ある としの くれ、

 かみさまは どうぶつたちに

 おふれを だしたんだと。

 ”しょうがつの あさ、ごてんにくるように。

 きたものから 十二ばんまで じゅんばんに

 一ねんずつ、その としの たいしょうに

 する”

 さあ、 どうぶつたちは じぶんこそ

 一ばんのりだと おおさわぎしたと。

・・・だと。という語尾が昔話らしい優しい語り口になっています。

ゆったりとした気持ちでお話を聞くことができそうですね。

ポイント③絵がいい!

可愛らしさがありながらも確かな画力で正確に描かれています。

ぼやかされたようなや色の塗り方や星が降る夜の様子に、どこか幻想的な昔話の世界を演出してくれているような気がします。

素敵な十二支の世界をのぞいてみてくださいね。

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こよみともだち(おすすめの対象年齢・3歳~)

わたり むつこ
ましま せつこ
出版社福音館書店
出版年2002年
1年を感じられます!

3歳からおすすめ
・1年を感じられる
・絵がとっても可愛い!
・最後のしかけがいい!

ポイント①1年を感じられる

 こよみの いえが 12けん

 みんな いえの とを しめて

 ひとりぼっちで すんでいた

それぞれの月は他の月と関わらないで過ごしていたんですね。

 としの はじめの 1がつさん

 「あけましておめでとう」と

 おぞうに くろまめ くりきんとん

 えび たい かまぼこ こんぶまき

 しょうがつりょうりを そろえたけれど

 「ひとりぼっちじゃ つまらない

  ともだち さがしに でかけよう」

こうして1月さんが友だちを探しにいったことからお話が動き出します。

 とんとんとん

 あそぼじゃないか

 2がつさん

というように、月が、他の月と会ってどんどん仲良くなっていきます。

ページをめくるたびにひと月ひと月が感じられて、絵本を通して1年を感じられるところが面白いですよ。

ポイント②絵がとっても可愛い!

ただ可愛らしいだけではないんです。

1月さんは、顔が羽子板の形だし、2月さんは雪だるまで頭にアイスキャンディーが刺さってます。

5月さんのこいのぼりの頭にはかしわ餅がちょこんと載っているし、12月さんのサンタさんの頭の帽子からは花火がはじけています。

可愛いのにどこか面白くて、印象的な絵がとっても魅力的ですよ。

ポイント③最後のしかけがいい!

この絵本普通じゃ終わりません。

最後にしかけがあるんですよ。

最後のページには、みんなが引っ越した”こよみのいえ”があるんです。

どんな家でどんなしかけなのか?

それはぜひ読んでみてくださいね。

かさじぞう(おすすめの対象年齢・4歳~)

再話瀬田貞二
赤羽末吉
出版社福音館書店
出版年1966年
お正月の昔話です

4歳からおすすめ
・お正月の昔話といえば
・恩返しされる展開がいい
・絵がいい

ポイント①お正月の昔話といえば

お正月の昔話といえばこの「かさじぞう」が有名ですね。

貧しいおじいさんが大晦日に笠を売りに行きますが、売れず、雪に埋もれていたお地蔵さんにその笠をかぶせてあげる、というお話です。

昔話は子ども達大好きでとってもよく聞いてくれます。

冬、お正月前の読み聞かせにぴったりな昔話です。

ポイント②恩返しされる展開がいい

かさじぞうで楽しいのはやっぱりこの恩返しされる展開ではないでしょうか。

正月の朝の明け方のころです。

 「よういさ、よういさ、よいさな。

  六だいじぞうさ かさとって

  かぶせた じいぁ うちは どこだ、

  ばあぁ うちは どこだ。

  よういさ、よういさ、よういさな。」

じいさんが思わず

 おお、ここだ、ここだ

と言うと、

 「よういさ、よういさ、どっこいしょ」と

 なにやら おもい たわらを 

 のきばたに おろして、

 のっこのっこと かえっていったと。

この「よういさ、よういさ」という言葉響きが耳に残りますね。

子ども達も大好きな場面だと思います。

ポイント③絵がいい

墨絵で描かれた絵がとてもいい味を出しています。

1966年に初出版された絵本だとは思えないほど美しさです。

美しいのですが、最初と最後のにいるおじぞうさまの顔はなんだか笑ってしまいたくなる面白さがあってそれもまたいい味になっている気がします。

子どもへの愛がある絵だと思います。

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もうすぐおしょうがつ(おすすめの対象年齢・5歳~)

西村繁男
出版社福音館書店
出版年2010年
昔ながらのお正月です

5歳からおすすめ
・昭和が感じられる
・動物たちの生活がいい
・背景まで楽しい!

ポイント①昭和が感じられる

電車の様子や動物たちの服装、家の様子から昭和初期を感じました。

ハードカバーの絵本になったのは2010年ですが、月刊誌に初めて掲載されたのは1989年ということでまさに昭和がしっかりと息づいていた頃の絵本です。

絵本の中には古き良き日本が広がっています。

おじいちゃん、おばあちゃんは少し懐かしいかもしれなくて、お父さんお母さん、子どもは新鮮さを感じられるような絵本だと思いました。

ポイント②動物たちの生活がいい

この絵本にでてくるのはまるで人間のような動物たちです。

 ひろくんと ゆうちゃんは、

 おしょうがつやすみに、おじいさんと

 おばあさんの うちへ でかけます。 

犬の家族が電車に乗って祖父母のうちへ向かっています。

そしておじいさんとおばあちゃんの家に着きました。

 おじいさんは、こんどは 

 ゆうちゃんを だきあげました。

 「うわあ、ゆうちゃんも おもいなあ。

  こんな おおきゅうなったんやから、

  おしょうがつの ようい、

  てつどうてもらえそうやなあ」

というわけでみんなでお正月の用意を手伝うことになりました。

大掃除をしたりもちつきをしたり、朝市に買い物にでかけたり。

そしてお風呂屋さん行って、年越しそばを食べて、除夜の鐘を鳴らしに行ったり――。

新年を迎える動物たちの生活がリアルに描かれているところがいいです。

ポイント③背景まで楽しい!

動物たちの生活をリアルに感じられるのは、背景までしっかりと描き込まれた絵に説得力があるからだと思います。

障子の張り替えやもちつき、朝市で卵焼きを焼く様子など、それらの様子がとても丁寧に描かれているので、実際に体験している気分になれます!

昔の暮らしに興味を持つきっかけになってくれたら嬉しいですね。

まとめ

今回は【お正月に読みたいおすすめの絵本】をテーマに7冊紹介しました。

気になる絵本はありましたか?

どれか1冊でもお気に入りの絵本に加えてもらえたら嬉しいです。

紹介された絵本をもう一度チェックしたい方はこちら

①十二支のしんねんかい

②どんぶらどんぶら七福神

③14ひきのもちつき

④十二支のはじまり

⑤こよみともだち

⑥かさじぞう

⑦もうすぐおしょうがつ

当ブログでは他にも色々な絵本を紹介しています。

どれもオススメの絵本ですのでぜひ読んでみてください。

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