保育士おすすめ!4歳児が夢中になる絵本3選

絵本

4歳児が夢中になる絵本があるのを知っていますか?

今回は【保育士おすすめ!4歳児が夢中になる絵本】をテーマに司書資格を持つ保育士歴16年目の保育士、弓子が絵本を選びました。

今まで読み聞かせてきた経験から、

4歳児の読み聞かせにはこれ!!

という絵本を3冊厳選しています。

選んだポイントは、

・よく聞いてくれる
・たくさんの子に喜ばれる

絵本です。

4歳児に人気で、4歳児が本当に夢中になる絵本が知りたい方は参考にしてみてくださいね。

保育士おすすめ!4歳児が夢中になる絵本3選

三びきのやぎのがらがらどん

北欧民話
マーシャ・ブラウン
せた ていじ
出版社福音館書店
出版年1965年

子どもが喜ぶ絵本です!

・絵は怖いけれど・・・
・繰り返しの展開がいい
・言葉が面白い!

ポイント①絵は怖いけど・・・

ご覧になって分かるかと思いますが、荒々しいタッチのイラストで可愛らしさはありません。

「がらがらどん」と言われるやぎたちの表情や、通せんぼする大きな体の「トロル」は正直怖いくらいです。

でも子どもたちが「読んで!」と持ってきてくれる人気の絵本です。

時には大人が「これがいいの?」という絵本が子どものお気に入りだったりするので、絵本は奥が深いですね。

ポイント②繰り返しの展開がいい

お話は、大中小の三匹のやぎのがらがらどん(3匹全て”がらがらどん”と言います)が橋を渡って、向こう山の草を食べに行こうとするところから始ります。

橋の下には怖いトロルが住んでいて、やぎたちを食べようと狙っています。

がらがらどん達は無事橋を橋を渡れたのか――?

そんなドキドキハラハラが味わえるお話です。

この絵本は同じ言葉が繰り返し使われています。

大まかな流れは同じだけれど、ちょっとずつ変わりながら展開しているんですね。

子どもが安心して絵本を楽しめるおすすめポイントです!

大きいやぎのがらがらどんがトロルを倒すシーンが残酷・・・このまま読んでいいの?

その倒す場面がこちらです。

 そして トロルに とびかかると、

 つので めだまを くしざしに、

 ひずめで にくも ほねも

 こっぱみじんにして、トロルを

 たにがわへ つきおとしました。

確かにちょっと怖いかも・・・?

でも子どもは怖がることもなく聞いてくれますよ。

こういう少し残酷に感じるところの読み方は、必要ないほど残酷な描写をしているのでなければ、さらっと読み聞かせてあげればいいと思います。

経験上、子どもは思っているよりも何の引っかかりもなく受け止めてくれますよ。

ポイント③言葉が面白い!

この絵本の言葉はちょっと変わっていて印象に残る言葉がいくつかあります。

 はしの したには、きみのわるい

 おおきな トロルが すんでいました。

 ぐりぐりめだまは さらのよう、

 つきでた はなは

 ひかきぼうのようでした。

ひかきぼう!

 「さあこい! こっちにゃ 二ほんの

  やりが ある。これでめだまは

  でんがくざし。(中略)」

でんがくざし!!

最後にもう一つ。

 チョキン、パチン、ストン。

 はなしは おしまい。

これはお話の終わりを告げる言葉です。

日本の昔話にも「とっぴんぱらりこぷう」という終わりの言葉があります。

子どもたちを現実の世界へとひきもどしてくれるこの言葉。

ちょっと変わっていて、子どもたちも大好きです。

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どろんこハリー

ジーン・ジオン
マーガレット・ブロイ・グレアム
わたなべ しげお
出版社福音館書店
出版年1964年

ハリーになって楽しめる!

・絵が可愛い
・ハリーを通して経験できる
・前半も後半も面白い!

ポイント①絵が可愛い

まずおすすめしたいのは可愛らしい絵です。

表紙に描かれている犬のハリーはもちろん、登場人物たちも3頭身~5頭身で描かれていてとても可愛いです。

黄緑色、オレンジ色、黒の3色を基調にした配色もおしゃれ。

1964年に出版された絵本であるのにもかかわらず全く古さを感じませないところがすごいです。

ポイント②ハリーを通して経験できる

ハリーはとってもやんちゃで元気な犬です。

お風呂が嫌だからブラシをくわえて逃げ出し、裏庭にうめて外へぬけだします。

工事をしているところで遊んで泥だらけになったり、線路の橋の上で遊んですすだらけになったり、工事現場で仲間の犬たちと鬼ごっこをしたり。

工事現場はもちろん立ち入り禁止ですよね。

でも子どもにとっては、働く車やじゃり、砂、粘土のようなセメントなど、あこがれのものがたくさんあるところです。

真っ黒に汚れながら色々気にせず思い切り遊ぶハリーの姿は、いろいろなことに興味を持ち、面白いことをしたい!遊びたい!という子ども本来の欲求にぴったり重なるのだと思います。

現実にはできないことも絵本の中でなら、ハリーになって体験することができる!

それがこの絵本の魅力だと思います。

ポイント③前半も後半も面白い!

前半は、どろんこになって思い切り遊ぶハリーに共感してお話を楽しめます。

そして後半は、どろんこになってしまったゆえに、家族にハリーだと気づいてもらいないハリーの災難に、一緒になってハラハラします。

最後にハリーはどろんこになってとっても楽しかった夢をみました。

 じぶんのうちって なんて

 いいんでしょう。

 ほんとに すてきな きもちです。

と思いながら・・・。

家族から離れて出かけ、色々なところで思い切り遊びました。

家に入れてもらえないという事件に出会ったけれども、最後には一番ほっとできる場所に帰ることができました。

これは子どもにとって、安心して絵本を楽しめる展開だと思います。

私は最初の、ハリーがいたずらな顔をしてお風呂からブラシを持っていくシーンが好きです。

言葉はなくても、ここから物語ははじまっているという。

表情が可愛い!の一言です(笑)

ぜひ注目してみてくださいね。

「どろんこハリー」には3冊の続編があります。

気になった方はこちらもチェックしてみてくださいね。

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せんたくかあちゃん

作・絵さとう わきこ
出版社福音館書店
出版年1978年

面白い絵本と言えば!

・文句なしに面白い!
・方言が楽しい
・せんたくかあちゃんが最高!!

ポイント①文句なしに面白い!

あるところに洗濯がとっても大好きなかあちゃんいました。

毎日タライと洗濯板で、片っ端から洗い上げます。

ところがこのかあちゃん、布製品ばかりではなく、靴や時計、傘やおなべ、猫や犬、子どもまで何でも洗ってしまうんです(笑)

そんなある日、かあちゃんがいつもの様に洗濯物を干していると、カミナリさまが落ちてきました。

カミナリさまがおへそを狙ってやってきたときいて怒ったせんたくかあちゃん!

有無を言わさない早業でカミナリさまをタライに放り込んで洗ってしまいます。

えーーー!!!

奇想天外のストーリーには突っ込みどころがありすぎますが、痛快で、ナンセンスで、豪快で、テンポが良くて、とにかく面白いです。

洗濯というテーマも身近でいいですね。

ポイント②方言が楽しい

へそをねらってきたカミナリさまはこう言います。

 「なんてえとこだい。

  まるで くものすやしきだね。

  こう なわが おおくちゃ

  かみなりだって ひっかかるぜ」

 「あったりまえの こんこんちき。

  おへそを とりに きたに

  きまってるじゃないか」

関東の方言が威勢がよくて魅力的ですね!

突然ですが、方言の話題が出たので、方言について読み聞かせポイントを紹介します。

方言のある言葉はどうやって読み聞かせればいいの?

私は方言のある言葉を読むとき、次の2点に気をつけています。

一つ目は、いかにそれっぽく読むか

私はその方言を日常的に使わないので正しく話せません。

でもこのカミナリさまがどんな風に話したかは想像できます。

だから正しくはないかもしれないけど、なるべく雰囲気を壊さないように想像しながら読んでいます。

方言を正しく読むことが目的ではなく、登場人物の言葉をその場の雰囲気に合わせた調子で読むことで、子どもに絵本の内容を伝えることが目的なので、私はこれでいいのかな、と思っています。

そして二つ目は、間違えないように読む

つっかえないで読む、ということは、読み聞かせをするときに日常的に気をつけていますが、方言はやはり慣れないので難しいです。

だから、できれば下読みをしたり、園勤めだとそれも難しいことが多いので(時間ないですよね💦)下読みしなくてもできるだけ間違わないように集中して読むように気をつけています。

ポイント③せんたくかあちゃんが最高!!

かあちゃんは江戸っ子です。

豪快な行動にぴったりの、こちらもカミナリさまと同じ関東の方言を話します。

丸い顔とふくよかな身体つき、腕まくりされた袖からは、たくましい太い腕が出ています。

家中のものを全部洗ってしまうと、子どもたちに

 「なにか あらうものを

  さがしといで」

と言うかあちゃん。

洗われたくなくて逃げるねこやいやとりやねずみたち。

(このとき下駄箱の下駄や靴や傘も一緒に逃げています。ナンセンス!)

 かあちゃんは、それを みて

 おおごえで さけびました、

 「とまれ!」

 (中略)

 そうして みんなを あらって

 みんな ほしおわると

 かあちゃんは ごきげんで

 いいました。

 「せんたくものを ほしたあとは

  ラムネ のんだみたいに

  すっきりするねぇ」

というわけです。

すごいマイペース!!

全然動じない!!(笑)

というように「せんたくかあちゃんは」とっても魅力的なキャラクターなんです。

せんたくかあちゃんのお話には続編があります。

「せんたくかあちゃん」が気に入ったら、こちらもチェックしてみてくださいね。

さとうわきこのおすすめの絵本

↑こちらの絵本を紹介している記事

まとめ

今回は【保育士おすすめ!4歳児が本当に喜ぶ絵本】をテーマに厳選した3冊を紹介しました。

どれか1冊でもお気に入りに加えてもらえたら嬉しいです。

次の記事では『【4歳児】読み聞かせの5つのコツ』について園児や子どもに読み聞かせてきた経験から、4歳児への読み聞かせ方のコツをまとめました。

こちらの記事もあわせて読んでみてください。

子どもの成長には個人差があります。

4歳児向けの絵本が合わないなと思ったら、3歳児向けの絵本や5歳児向けの絵本を読むとお気に入りの本が見つかりやすいと思います。

こちらもチェックしてみてくださいね。

その他のおすすめの絵本はこちら

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