子ども達は私たち大人が思うよりずっとどろあそびが大好きです。
心と体が解放される気持ちよさを味わえるからかも知れませんね。
今回は【気持ちいいね!どろあそびする絵本8選】をテーマに、司書資格を持つ保育士、弓子が夏に読み聞かせたい絵本を選びました。
どれも子どもが喜んでくれる絵本ばかりです。
絵本選びの参考にしてみてくださいね。
気持ちいいね!どろあそびする絵本8選
どろんこももんちゃん(おすすめの対象年齢・1歳~)
作・絵 | とよたかずひこ |
出版社 | 童心社 |
出版年 | 2009年 |
・1歳から
・リズミカルな言葉の繰り返しが楽しい
・絵に癒やされる
ポイント①リズミカルな言葉の繰り返しがいい
雨上がりに遊び始めたももんちゃん達。
どろんこ こね こね
こね こね どろんこ
と言いながらどろで何かを作っていきます。
できた物は・・・
どろんこじどうしゃ!
どろんこじどうしゃは
ぶる、ぶる、ぶる、ぶる・・・・
ぶっぷー ぶっぷー
と音を立てながら走っていきます。
こんな風にリズミカルな言葉が繰り返されていく絵本です。
1歳くらいの子は繰り返しが大好き!
きっと楽しく聞いてくれると思います。
ポイント②個性的な仲間たちがいい
ももんちゃんと遊んだのは、
きんぎょさん、
おばけさん、
さぼてんさんです。
おなじみの個性的な仲間たちと一緒に遊んだり、バイバイとお別れしたりするお話です。
ほっこりする絵柄で大人も癒やされますよ。
ポイント③分かりやすさがいい
絵がももんちゃんを中心に描かれていて、状況がよく分かります。
絵と言葉がよく合っていて、1歳くらいの子どもにも分かりやすいところがいいですね。
おすすめです!
ぜひ読んでみてくださいね。
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こぐまちゃんのどろあそび(おすすめの対象年齢・2歳~)
作・絵 | わかやま けん |
出版社 | こぐま社 |
出版年 | 1973年 |
・2歳から
・子どものあそぶ姿がよく描かれている
・子どもらしいケンカも描かれている
ポイント①子どものあそぶ姿がよく描かれている
ぼくの すこっぷ
おかあさんに かって もらったの
というわけで泥遊びを始めるこぐまちゃんとしろくまちゃん。
掘ったり、どろだんごを作ったり、キレイに並べたり。
いしけりをしたり、2人で一緒に掘ったり、ダンプカーで砂を運んだり。
泥だらけになりながら遊ぶ姿は子どもそのもので、子どもの遊びが丁寧に描かれているところがいいと思いました。
ポイント②子どもらしいケンカがいい
きれいに並べたおだんごを、しろくまちゃんが「いしけり」といって潰し始めました。
しろくまちゃん だめっ
つぶしちゃ だめっ
(ページをめくって)
だめっ だめっ だめっ
あっ
言葉で上手く伝えられなかったこぐまちゃん。
だめっという気持ちのままに、しろくまちゃんを押し倒してしまいました。
でもその後すぐに、
ごめんね こぐまちゃん
ごめんよ しろくまちゃん
いっしょに どろんこあそび しようね
と仲直りすることができました。
そして2人は次ページですぐに一緒に穴を掘り始めます。
この切り替えの早さが子どもらしいですね。
淡々としているようにも見えますが、子どもの姿に基づいているところが、子どもも共感して楽しめるポイントだと思います!
ポイント③最後まで楽しい
おおきい おおきい
やまが できた
おおきい おおきい
あなが できた
と、こぐまちゃんとしろくまちゃんが穴の中にはいってこちらをみています。
2人は無表情です。
でも無表情だからこそ、想像を膨らませる楽しさがあると思います。
私はこの場面の二人がちょっといたずらな顔に見えました。
あなたはどんな顔にみえますか?
最後までぜひ楽しんでくださいね。
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とんねる とんねる(おすすめの対象年齢・3歳~)
文・絵 | 岩田明子 |
出版社 | 大日本図書 |
出版年 | 2011年 |
・3歳から
・読み聞かせ向き
・思わず笑っちゃう!
ポイント①賑やかで楽しい!
お話はこんな風に始まります。
とんねる とんねる
くぐってくださーい。
と、男の子が言いました。
は~い。
やってきたのはへびくんです。
へびくん。
にょろ にょろ、にょ~ろ にょろ。
くぐりまーす。
男の子がトンネルを作ってへびくんがくぐり、へびくんがトンネルを作って別の生き物がトンネルをくり・・・というように、どんどん繋がっていくお話です。
トンネルのなり方もくぐり方もそれぞれの生き物で全然違っていてとっても自由!
にぎやかで楽しいところがおすすめです!
ポイント②楽しく終わるところがいい!
モグラが作ったトンネルは土の中でした。
えっ!
このあな、くぐるの?
もぐらくん。
というわけで土のトンネルに挑戦です!
このくぐり方がとっても楽しくて面白い!
最後はみんなどろだらけになりながら満足そうに終わります。
最後まで楽しいところがおすすめです。
ポイント③読み聞かせに向いている
この絵本は3~5歳児くらいの、集団での読み聞かせに向いていると思います。
理由① 絵がはっきりとしていて見やすい。
理由② 短くて分かりやすい展開。
理由③ 面白くて笑える。
集団で絵本を見る楽しさの一つは、友だちと感情を共有することだと思います。
笑い合う楽しさは「またみんなで絵本を見たい!」という気持ちに繋がりますね。
ぜひ読んでみてくださいね。
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どろだんご(おすすめの対象年齢・3歳~)
文 | たなか よしゆき |
絵 | のさか ゆうさく |
出版社 | 福音館書店 |
出版年 | 1989年 |
・3歳から
・見ているだけでも気持ちいい
・どろだんごが作りたくなる!
ポイント①見ているだけでも気持ちいい
お話は土を掘り起こすところから始まります。
土を掘り起こしたら、
ざばっと みずを あなに いれ
ちからいっぱい どろかきまわそ
どぼどぼ
ざりざり
たぷたぷ
ぐにぐに
どろができると、
べちゃべちゃ
にゅるにゅる
ぺったんぺったん
にぎにぎ
ぱっとひらいて
どろの てぶくろ
できあがり
おばけだぞ~~~
うらめしや~~~
手で触ってどろの感触を楽しみます。
どろの音といい、どろっとした感じといい、見ているだけでもとっても気持ちよさそう!
子ども達も思わず絵本に釘付けになってしまいますよ。
ポイント②どろだんごの作り方が分かる
今度はどろだんごを作っていきます。
どろの あんこを
こってり つけろ
とか、
かわいた つちを
さらさら まぶそ
とか
くりくりあたまを
そうっと なでよ
というように、どろだんごの作り方が分かりますよ。
最後にはどろだんごを使った遊びも紹介されています。
この絵本を読み聞かせてもらったら、きっと固くてピカピカのどろだんごを作ってみたくなると思います!
ポイント③手が大きく描かれていて分かりやすい
この絵本は中表紙にさらっと子どもの姿が描かれていますが、それ以外は手が主役!
どろだんごを作ろうと生き生きと動く手が遊びの楽しさを伝えてくれています。
どろのどろどろとした感じやちょっとつやがある感じも絵で見事に表現されています。
子どもが夢中になれる絵本だと思います!
どろんこ おおそうじ(おすすめの対象年齢・4歳~)
作・絵 | さとう わきこ |
出版社 | 福音館書店 |
出版年 | 1990年 |
・4歳から
・スピード感のある展開がいい
・面白い!
ポイント①スピード感のある展開がいい
散らかしやのこいぬとこねこに、ばばばあちゃんが片付けるように言いました。
「おそうじなんて かんたん
かんたん。
ほうきで はいたり、
ぞうきんで ふいたりすれば
いいんだもんね。」
そう言った2匹でしたが、
「なんだか これ、
やきゅうの バットみたい」
(中略)
「これ、やきゅうの たま
みたい」
と野球ごっこが始まってしまいました。
そしてぞうきんボールが、森で人参を食べようと口を開けていたうさぎの口の中へ入ってしまいました。
さあ大変!!
怒ったうさぎはこいぬとこねこ目がけてぞうきんを投げ返しました。
「えいっ!」
それをさらに打ち返すこいぬ!!
ボールのラリーのようにテンポ良く展開していくお話が面白いです。
ポイント②ばばばあちゃんがいい
けんかしてどろだらけになったみんなを見て、どろんこあそびをしていると勘違いしたばばばあちゃん。
「やだな、ちがうんだよ。」
(中略)
「あっははは・・・・・・、うそばっかし!
やろう やろう、どろんこあそび」
みんなが呆れるほど楽しみます。
大人らしく?お掃除しないと・・・って言ってたのにどろだんごで呆れるほど遊ぶなんて、誰よりも子どもですね(笑)
ばばばあちゃんのこのキャラクターが毎回とっても楽しいんです!
ばばばあちゃんが気になる方はばばばあちゃんシリーズの絵本をチェックしてみてくださいね。
ポイント③オチがたまらない
そして最後のオチがたまらなく面白いです。
「えええええ」っていう展開です(笑)
素直に掃除しておいた方が良かったかもしれませんね(笑)
お子さんと一緒にぜひ楽しんでほしい絵本です。
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11ぴきのねこどろんこ(おすすめの対象年齢・4歳~)
著者 | 馬場のぼる |
出版社 | こぐま社 |
出版年 | 1996年 |
・4歳から
・子どもが笑う絵本
・賛否両論あり!?
ポイント①ジャブがかわいい
ジャブ ジャブ ジャブ。
バッシャーン。
「ややや・・・・・・」
もりのちかくの どろぬまに
みたことのないやつが いました。
「なんだ、なんだ、あいつ」
ある日、11ぴきのねこは恐竜の子ども(ジャブ)と出会いました。
困っているジャブを助けてあげると、ジャブが「お礼だよ」というように11ぴきのねこをどろ水の中へ!(笑)
ちょっとずれているジャブがなんとも言えず可愛い存在として描かれています。
ポイント②ねこたちの報復に賛否両論!?
そんなある日、ジャブはねこ達の恨みを買ってしまいました。
ジャブに悪気はなかったのですが、食べ物の恨みは怖いものです(とくに11ぴきのねこには・・・)
ヒソヒソヒソヒソ
「よし。さかなの かたきうち・・・・・・」
「ジャブを こらしめてやろ」
ニャゴ ニャゴ。「シーッ」
ねこたちは にんじゃのように
しのびより、そうっと しっぽに
ロープを むすびました。
(中略)
さくせん だいせいこう。
ジャブは すっとびあがって
もりのおくへ にげていきました。
これには子ども達から賛否両論です!
「かわいそう・・・」という子が続出!!
本当にかわいそうなのか、かわいそうじゃないのか・・・?
お子さんはどう感じるでしょうか。
ポイント③ハッピーエンドがいい
色々ありましたが最後はすっかり仲直り。
ジャブの背中に乗せてもらってやっぱりいつものどろぬまへ!
最後はジャブのこんな言葉で終わります。
「ウッホッホー。みんな、みんな、
うれしい、うれしい」
ハッピーエンドでいいですね。
子ども達の大好きな楽しいお話です。
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どろだんごとたごとのつきまつり(おすすめの対象年齢・4歳~)
作 | 飯野和好 |
出版社 | BL出版 |
出版年 | 2015年 |
・4歳から
・キャラクターがいい
・自然の力強さと美しさが感じられる
ポイント①キャラクターがいい
いねかりが おわり
ほっかり ほっかりと
いねを ほすと
たんぼは ゆっくり
おやすみだ
お話は、稲刈りが終わったあとの田んぼで始まります。
ことしも こめが
よくとれた ありがとう
ますきち じいさんは
たんぼのどろで
むんず むんず つるん と
おおきな どろだんごを
こしらえた
お月様の光を浴びたどろだんごは小僧になってうごき出しました。
お話にはこのどろだんごの小僧の他に、田んぼの仲間達(虫やかえる)、一つ目のどろたぼう、お月様、ますきちじいさんが登場します。
どのキャラクターも見せ場があったり印象的な絵で描かれていることで、とても魅力的です。
ぜひそれぞれのキャラクターに注目してみてくださいね。
ポイント②絵がいい
生き生きと描かれた絵がとても魅力的です。
田んぼの稲の黄色、土の茶色、霞む山々、日が沈む頃の空の紫色、月明かり・・・そして光る田んぼ。
多彩な色使いに雄大な自然を感じることができます。
自然の力強さと美しさを感じてくださいね。
ポイント③言葉がいい
このお話では擬音がたくさんある調子のいい歌がたびたび登場します。
〽はあー おらがたんぼの
おまもりこぞう
つるんと うまれた
どろだんご ほぃっ
どんどろどん
つるん つるん
とか
〽はあー
どんどろ どん
どんどろ どん
どんどろ どん
どんどろ どん
というように。
お話は「たごとのつきまつり」という祭りの1日が描かれています。
おはやしのような歌の言葉や調子が印象的で楽しい絵本です。
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≪おまけ≫14ひきのせんたく(おすすめの対象年齢・3歳~)
作 | いわむら かずお |
出版社 | 童心社 |
出版年 | 1990年 |
そろそろ洗濯したいですよね?(笑)
・3歳から
・透明感のある水がきれい!
・涼しくなれる
ポイント①爽やかで涼しくなれる
まるで沖縄の海のような、緑がかった谷川が、透明感があってとてもきれいです。
ずっとどろんこの絵本を見ていた私の目もすっと洗い流してくれました(笑)
川で洗濯したり遊んだり滝で泳いだりしたねずみたち。
最後は、はだんぼになってしまうねずみもいました。
見ているだけでも涼しくなれる!
暑い夏の時期におすすめです。
ポイント②ねずみたちが生き生きと描かれている
ねずみたちの生活はまるで人間のようです。
シャツも パンツも シーツも
パジャマも、 みんな まとめて
せんたく しましょ、と
おかあさん
天気がいい日に考えることは同じですね。
ふくのまま およいじゃえ。
からだも せんたく。
川で洗濯していましたが、最後はもう泳いじゃえ!と(笑)
まるで人間のように絵本の中で生き生きと動き回るねずみ達がとてもいいです。
ポイント③細かいところもまで楽しい
14ひきシリーズはお話に書かれていない細かい絵まで見るのが楽しいです。
布団を干している子がいたり、物干し竿を作るためにのこぎりで竹を切っていたり。
ずっとシーツをかぶっている子やお人形遊びをしている小さい子もいます。
夏の虫もたくさん登場しているので探す楽しみがありますよ!
ぜひ細部まで楽しんでみてくださいね。
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まとめ
今回は【気持ちいいね!どろあそびする絵本】をテーマに8冊紹介しました。
気になる絵本はありましたか?
どれか1冊でもお気に入りの絵本に加えてもらえたら嬉しいです。
紹介された絵本をもう一度チェックしたい方はこちら
当ブログでは他にも色々な絵本を紹介しています。
どれもおすすめの絵本ですのでぜひ読んでみてください。
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