保育士おすすめ!歯にまつわる絵本5選

絵本

6月4日~10日は歯と口の健康週間です。

今回は【保育士おすすめ!歯にまつわる絵本5選】をテーマに、司書資格を持つ保育士、弓子が5月6月に子どもに読み聞かせたい絵本を選びました。

歯磨きが嫌いな子、面倒くさい子、歯のことをあまり知らない子、様々だと思います。

大切な永久歯を守るために、歯にまつわる絵本で歯について知ってもらいませんか?

読み聞かせの参考にしてみてくださいね。

保育士おすすめ!歯にまつわる絵本5選

いーはとあーは(おすすめの対象年齢・3歳~)

やぎゅうげんいちろう
出版社福音館書店
出版年1997年

歯に親しめる絵本です!

ポイント①しゃべり口調が親しみやすい

口調が柔らかくて親しみやすい絵本です。

 を みせてちょうだい。

という言葉からお話ははじまります。

 い――だと いいけど、

 あ――だと あきまへんなあ。

声の人、関西弁なんですね。

 むしばを、そのまま ほおっておくと、

 これが

 こうなって

 こうなって こうなるぞー。

と、声の主は話します。

 そういうこと、みんな しってたあ?

このようなゆるいしゃべり口調が、少し固くなりがちな歯の話を小さな子どもにも入りやすくしてくれています。

なりきって読み聞かせると楽しいですよ!

ポイント②シンプルな絵が分かりやすくていい

一発描きをしたかのようなシンプルで勢いのある線の絵です。

色も肌色と文字の赤と背景の白というシンプルな配色。

この配色のおかげで絵が目立ちすぎず、お話がすっと入ってくるような気がします。

子どもに身近な歯がいっぱいでてくるので、子どもも興味津々で見てくれると思いますよ!

赤い文字が絵のようにしっかり書かれているのが珍しくて印象的です。

ポイント③歯のことが分かる!

巻末に

 この絵本は長野市・北川原歯科医院の北川原健先生に見ていただきました。 

とあるように、歯科医院の先生が監修されて、歯について2、3歳頃の子どもにも分かるように書かれています。

この絵本を読んで分かる歯のことは、

  • 小さな虫歯がどうなっていくか
  • 子どもの歯(乳歯)と大人の歯(永久歯)があること
  • 色々な形の歯があること
  • どうやって子どもの歯が抜けて大人の歯が生えてくるのか
  • 虫歯にならないようにする歯磨きの仕方

などです。

小さい子どもにも分かりやすく歯のことを伝えることができる絵本です。

この機会に読んでみてはいかがでしょうか?

はははのはなし(おすすめの対象年齢・4歳~)

文・絵加古里子
出版社福音館書店
出版年1970年

歯と体のことがよく分かる!

ポイント①歯のこと、体のことが分かりやすい

疑問1→答え→疑問2→答え→疑問3→答え

というように、次々とうまれる疑問に答えながら進んでいく展開が分かりやすいです。

 「は」がいたくなると

 おとなだって ないてしまいます。

 そんなに いたいんなら

 いっそ 「は」なんか

 なければいいと おもいませんか?

(ページをめくって)

 あなたは ごちそうが だいすきでしょう。

 「は」がないと このごちそうが

 たべられなくなるのです。

 ごちそうを くちのなかへいれると

 のみのような「まえば」は ごちそうを

 こまかく きります。ちぎります。きざみます。

 うすのような「おくば」は ごちそうを

 すりつぶし、くだきます。

 こまかく ちぎれて、すりつぶされた

 ごちそうは どうなるのでしょう?

(ページをめくって)

 こまかく ちぎれて、すりつぶされた

 ごちそうは おなかに はいって

 「えいよう」になります。

 (中略)

 その だいじな「は」が

 どうして 「むしば」に なるのでしょう?

こうして文字にすると少し長く感じるかもしれませんが、Q&Aの流れがあるので絵本の中にすっとはいっていけますよ。

子どもに自分の歯や体のことを分かりやすく伝えられる良書だと思います!

ポイント②たくさんの「は」が並ぶところが面白い!

冒頭で

 ははは はっはっはっはっは

 あはは あっはっはっはっは

笑っていたかと思えば最後は、

 それでは 「は」がならんでいるので

 「は」という じを ならべてみましょう

子どもの歯は20本、大人の歯は32本と言って「は」を並べはじめます(笑)

たくさんの「は」が並んでいるところが視覚的に面白いですね!

4歳ぐらいの子どもは絶対数えるんじゃないでしょうか(笑)

ポイント③絵がかわいい

2、3頭身の子ども達がとても可愛いです!

そして”先生”が作者の加古里子さんの自画像にそっくりなんですよ。

ご本人・・・かな?(笑)

1970年に出版された絵本ですが、今でも十分楽しむことができると思います。

ぜひ読み聞かせてみてくださいね。

えんまのはいしゃ(おすすめの対象年齢・5歳~)

くすのき しげのり
二見 正直
出版社偕成社
出版年2011年

虫歯はこわ~~い!

ポイント①ウソでピンチを乗り切る!

 とんと むかしのこと。

 ここは、じごくの いりぐち。

 えんまさまの まえに、ほらふきの はいしゃが すわらされました。

ほらふきの歯医者さん。

ほらふきのせいで地獄へ落ちたんでしょうか?

 「おまえは、いきている ときには、へたな しょうぎばかり して

  しごとを なまけていたな! そのくせ じぶんの ことを

  <てんか一の はいしゃ>と ほらを ふいては、 たまに くる

  かんじゃに、さんざん いたい おもいを させてきたであろう!」

証拠の映像には縄で動けなくして泣いている患者の歯を抜く歯医者がうつっています。

これはえんま様の言うことがあってるかな・・・?(笑)

ところがこの歯医者さんこう言います。

 「いえいえ、わたしの うでまえは、たしかに てんか一

  わたしの ちりょうで『いたい』などと いうものが あれば、

  それは うそつきの かんじゃでございます」

 「なにーっ。では、ほんとうは、『いたくない』と いうのか」

 「はい、そのとおり」

というわけで、本当に痛くないのか調べることにしました。

歯医者が完全に確信犯で無理矢理痛くないことを証明していくのが痛快な絵本です!

ポイント②強烈なメッセージが!!

歯医者は”自分の治療が痛くない”ことを証明するためにバッタバッタと歯を抜いていきます。

でもほらふきの歯医者なので、実際の治療はかなり手荒です。

歯を抜かれると、と~~っても痛そう!!

 あかおには、あまりの いたさに

 ちのけが うせて、あかおにの かおが

 あおくなるほどでした。

とか

 かみなりのような いたみが

 えんまさまの からだを つきぬけました。

 あまりの いたさに、えんまさまは きを

 うしないそうになりました。

とか・・・!!

えんまさまに至っては痛すぎて泡まで吹いています(ぞ~~)

虫歯は怖い!痛いよ!という強烈なメッセージが込められているような気がします。

ポイント③ほらふきが得をしている?

でも最後にはこの歯医者、ちゃんと歯磨きの仕方を教えてくれています。

この歯医者はいい人?悪い人?

疑問が残るところがまたこの絵本の余韻の一つなんじゃないでしょうか。

子どもはどんな風に感じるか気になります。

少し怖く感じるかもしれないのでおすすめの対象年齢は5歳にしました。

歯磨きがちょっと面倒くさくなってきたお子さんに読んであげると、また新しい気持ちで歯磨きをしてくれるかもしれませんね。

歯がぬけた(おすすめの対象年齢・5歳~)

中川ひろたか
大島妙子
出版社PHP研究所
出版年2002年

面白い歯の絵本です!

ポイント①”ぼく”が面白い!

お話はこんな風に始まります。

 ごはんを たべてたら、

 ガリッて いしを かんだ

 (ページをめくって)

 くちの なかで

 ごはんと いしを よりわけて

 ての ひらに だしてみると

 いしでは なくて

 ぼくの 歯だった。

ご飯を食べているときに歯が抜けたんですね。

するとこの男の子こんなことをします。

 おかずの コーンを はさんで

 歯の かわりに した。

思わずふっと吹き出してしまいました。

さらには、

 「おかあさん、ジュース ちょうだい」

 (中略)

 歯が ぬけた ところに ストローを さすと、

 歯を カチカチしながら ジュースが のめる。

うん!”ぼく”面白い!!(笑)

”ぼく”が歯が抜けたことを面白がっているところが楽しいですよ!

ポイント②歯について分かる

この絵本を読むとこんなことが分かります。

  • 赤ちゃんの歯を乳歯ということ
  • 大人の歯を永久歯ということ
  • 上の歯を下へ、下の歯を上へ投げて”ねずみの歯より強くなあれ”という風習があること
  • 外国では抜けた歯を枕元におくと、妖精がその歯をコインにかえてくれる風習があること

風習も紹介されていることろがいいですね。

歯についてユーモアも交えながら楽しく知ることができます!

ポイント③抜けた歯の行方は・・・?

 へやに はいって、きれいな ビンに

 ぬけた 歯を いれた。

 ぼくの さいしょの 歯だ。

 だいじに しよう。

そして”ぼく”はまたいいことを思いつくんです(笑)

最後まで面白いことを考えてるものだからこちらも楽しくなってしまいますよ!

頭を柔らかくして、歯が抜けることを楽しんでみたら違う世界がみえるかも?

”ぼく”の世界をのぞいてみてくださいね。

歯いしゃのチュー先生(おすすめの対象年齢・5歳~)

文と絵ウィリアム・スタイグ
うつみ まお
出版社評論社
出版年1991年

歯医者さんのお話はいかが?

ポイント①ねずみの歯医者なのがいい

題名にもあるとおり、主人公は”歯いしゃのチュー先生”です。

 歯いしゃのチュー先生は、とてもうでききで、

 いつもかんじゃが たえません。

腕が良くて人気なんですね。

 モグラとかシマリスとか、先生とおなじくらいの

 大きさのかんじゃは、歯いしゃのいすにすわります。

 それより大きなかんじゃには、ゆかにすわってもらい、

 先生ははしごにのぼります。

なるほど・・・

ねずみだから工夫しながら診察しているというわけです。

さらに面白いのはこちらです。

 もっと大きなかんじゃは、とくべつしつでちりょうします。

 おくさんのてだすけで、ちゅうづりになると、かんじゃの口まで

 とどくような、せつびがあるのです。

チュー先生が奥さんに引っ張ってもらいながら宙づりになって歯を診察していく・・・

ここまでくると治療風景が面白くなってきます(笑)

”ねずみのチュー先生”の設定を生かしたお話がとても楽しいですよ!

ポイント②きけんな動物の治療はお断りだけど・・・?

口の中に入って治療するのですからNGがあります。

 でも、先生はネズミですから、きけんなどうぶつのちりょうは

 しません。かんばんにも、ちゃんと書いてあります。げんかんの

 ベルがなると、先生とおくさんは、まどからのぞいてみます。

 どんなにおとなしそうでも、ネコは中に入れてもらえません。

こういう細かいところまで考えられているところが、お話に説得力があっていいですね。

どんどんお話に引き込まれていきます!

そんなある日、治療してほしいと泣いてお願いするキツネがやってきました。

一度は断ったものの、かわいそうになったチュー先生。

 「どうしよう」

 「やってみましょうよ」と、おくさん。そして、ドアをあけると、

 キツネを、中に入れました。 

さぁ、キツネが歯科医院の中に入りました。

本能的にネズミを食べたいキツネと、もちろん食べられたくはないチュー先生夫妻。

キツネとネズミの攻防が見所です!

ポイント③どうやって自分の身を守ったの?

キツネの治療が終わり、翌日新しい歯を入れることになりました。

 そのよる、ふたりはしんぱいで、ねつけません。「あした、家に

 入れないほうがいいんじゃない」と、おくさん。

 「いったんしごとをはじめたら」と、チュー先生はきっぱりと

 「わたしはなしとげる。おとうさんもそうだった」

 「でも、なんとかして、みをまもらなくちゃ」と、おくさん。

 ふたりは、なんどもはなしあい、けいかくをねりました。「きっと

 うまくいくさ」先生はそういうと、すぐにねむりにつきました。

一度引き受けた仕事は最後までしっかりやる、お父さんもそうだったから、と。

チュー先生の性格が出ていて好きな場面です。

さぁ、準備は万端です!

続きがどうなったかはぜひ読んでみてくださいね。

物語としてとても面白くておすすめです!

まとめ

今回は【保育士おすすめ!歯にまつわる絵本】をテーマに5冊紹介しました。

気になる絵本はありましたか?

どれか1冊でもお気に入りの絵本に加えてもらえたら嬉しいです。

当ブログでは他にも色々な絵本を紹介しています。

どれもオススメの絵本ですのでぜひ読んでみてください。

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