みなさん、食べることは好きですか?
食べ物をテーマにした絵本は、子どもが親しみやすくて楽しめるテーマの一つです。
本記事では【おいしそう!たべたくなる絵本】をテーマにして、司書資格を持つ保育士、弓子が、子どもに読み聞かせたい絵本を厳選して5冊選びました。
読むとお腹がすいてくること間違いなし!
読み終わった後に「どれ食べたい?」が盛り上がること間違いなし!
読み聞かせの参考にしてみてくださいね。
おいしそう!たべたくなる絵本5選
ぎょうれつのできるスパゲッティやさん(オススメの対象年齢・4歳~)
作 | ふくざわ ゆみこ |
出版社 | 教育画劇 |
出版年 | 2020年 |
スパゲッティが食べたくなる~!
ポイント①スパゲッティがとにかくおいしそう!
特に見ていただきたいのは表紙の次、たくさんのスパゲティが並んでいるページです。
それがとにかくおいしそうなんです!
トマトパスタにたっぷりとチーズをかけたところや、なすとトマトとバジル、とろとろチーズの上に半熟目玉焼きがとろーんと乗っているところが本当に・・・!!
絵本内ではスパゲッティの材料になる野菜が、つやつやでみずみずしく描かれています。
その材料で作るから余計においしそうなんですね。
とってもお腹がすいてきます!
ポイント②とっても優しい世界
このお話は、お腹がぺこぺこでぐったりしたレッサーパンダが現れたところから始まります。
「たいへんだ!」
と、ねずみたちは自分たちのスパゲッティを全部食べさせます。
でもネズミのご飯では足りず、レッサーバンダはねずみの家の食べ物を食べ尽くしてしまいました。
「ごめんなさい。ぼくが ぜんぶ たべちゃったの?」
レッサーパンダさんが あやまると、
おじいちゃんが わらって いいました。
「こまったときは おたがいさまじゃ」
優しい・・・
するとレッサーパンダはこう言います。
「ぼく、スパゲッティの ざいりょうを さがしてくる!」
こうしてレッサーパンダとねずみたち(ついてきます)は、材料を探しに出かけました。
行く先々で困っている動物を助けながら進んでいくと、お返しにスパゲッティの材料が集まって、最後にはみんなでスパゲッティを食べることができました。
この絵本では
「こまったときは おたがいさま」
と言ってお互いに親切にしあっています。
冒険がテーマの絵本でドキドキハラハラするのもいいですが、この絵本のように優しいお話もいいですね。
ドキドキハラハラが苦手な子に特におすすめです。
ポイント③あたたかくて癒やされる
ふくざわゆみこさんのイラストは、鮮やかな色彩で絵本のすみずみまで丁寧に描きこまれています。
そして動物たちはとても優しい表情をしています。
あたたかくて癒やされる、優しい世界観ですね。
大人もほっと和めると思います。
「ぎょうれつのできるスパゲッティやさん」はシリーズになっていて、他に8冊出版されています。
- ぎょうれつのできるパンやさん
- ぎょうれつのできるすうぷやさん
- ぎょうれつのできるはちみつやさん
- ぎょうれつのできるケーキやさん
- ぎょうれつのできるレストラン
- ぎょうれつのできるチョコレートやさん
- ぎょうれつのできるアイスクリームかきごおりやさん
「ぎょうれつのできるスパゲッティやさん」が気に入ったら是非チェックしてみてくださいね!
どうぶつパンパン(オススメの対象年齢・3歳~)
作 | ザ・キャビンカンパニー |
出版社 | 白泉社 |
出版年 | 2019年 |
意外な展開が面白い!
ポイント①色々な形のパンが可愛い!
この絵本の舞台はパン屋さん。
ちょっと変わったこのパン屋さんには色んなどうぶつパンが登場します。
- クリームぞうパン
- カメメロンパン
- キリンフルーツパン
- カニプレーンパン
- うさぎジャムパン
などなど。
色々な形のふっくらこんがり焼けたパンは、可愛くてどれもとっても美味しそう!
絵本を開くとパンを入れる紙袋のようなクラフト紙がついていて、パン屋の雰囲気がよく表現されています。
本当にパン屋さんに言ったような気分にさせてくれますよ。
ポイント②ふしぎなパンやさん
みんなが寝ている真夜中に、このパンやさんにだけ明かりがついています。
なかに はいると おおきな パンきじが ひとつ。
(ページをめくって)
かってに うごきだした。
もにゅん・・・ もにゅん・・・
(ページをめくって)
もにゅん!
なんと どうぶつに なった。
「ふわぁ~・・・・・・」
「みんな うまれたね」
「さあ あさが くるまえに したくを はじめよう」
そう言ってみんなでオーブンにはいっていって、おいしそうなパンになります。
そう、この絵本では、パン生地が自分でオーブンに入って焼かれてパンになるんです!
こういう展開で進んでいくとは思っていなかったのでびっくりしました(笑)
ポイント③パンがおいしく変身する!
オーブンで焼けたパン達は、更においしくなるべく変身します。
「ぞうパン できました。ごくごくごく。おなかに クリーム たっぷり いれちゃお」
「うさぎパン できました。いちごジャムと みかんジャム どっちが おすき?」
こうして自分でクリームやジャムを詰めたりドライフルーツを飾ったりします。
アレンジするところはやっぱりワクワクしますね!
最後のページでは、店員さんがパン屋を開店して、店頭にパンが並べられます。
お客さんが「どれ食べたい?」と選んでいる場面です。
ぜひお子さんと「どれにする?」と選んでみてくださいね。
とっても盛り上がると思います!
あっちゃんあがつく(おすすめの対象年齢・1歳~)
原案 | みね よう |
作 | さいとう しのぶ |
出版社 | リーブル |
出版年 | 2001年 |
長く楽しめる絵本です!
ポイント①親しみやすい食べ物がいっぱい!
この絵本は
「○っちゃん ○がつく ○○○」
というはやし歌にあわせて、「あ」から「ん」までと濁音と「゛」半濁音「 ゜」のひらがなからはじまるたべものが登場する絵本です。
食べ物が登場する場面はなんと76場面!
親しみやすい食べ物がたくさん登場するところがオススメです。
例えば、
あっちゃん あがつく あいすくりーむ
のページでは、
スーパー○ップやジャイ○ントコーン、ピ○、チョコモ○カかな・・・というパッケージのアイスクリームが登場しています。
伏せ字が多すぎてごめんなさい(笑)
ちっちゃん ちがつく ちょこれーと いっぱい
のページでは、
アポ○、ミルクチョ○レート、マー○ルチョコレート、キット○ットなど・・・
おなじみの食べ物がたくさんでてきますので、どんな食べ物が登場するか楽しみながら読んだり、歌ったりしてみてくださいね。
この絵本は小さめのサイズながらかなり厚みがあって、見応えがありますよ。
ポイント②ストーリーを想像するのが楽しい
この絵本に出てくる食べ物達はみんな手足があって動き回ります。
そして表情豊かです。
それぞれのページで生き生きと動いているので、画面が賑やかでとっても楽しいです。
絵を見て、どんなお話しかな?と想像できるところがいいですね。
「今○○してるのかな?」と子どもと一緒に考えて言い合うのもいいと思います。
絵を眺めているだけでも楽しい一冊です。
ポイント③いろいろな楽しみ方ができる
この絵本にはいろいろな楽しみ方があります。
- はやし歌を歌って聞かせる。
はやし歌自体が短いので0・1・2歳児でも聞いて楽しめます。
- ものの絵本として絵を見る。
たまごだね、とかケーキだねとか、ものの名前の絵本として0・1・2歳児の子ども一緒に楽しめます。
- 絵を見て話を想像する。
大きくなったら食べ物達を見てどんなお話か想像する楽しさがあります。
親子で一緒にお話を作ってみるのもいいですね。
- ひらがなを覚えられる。
文字が大きくはっきり描かれていてどもにも分かりやすいです。
かるたも販売されていますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
このように1歳くらいから長く活躍してくれる絵本だと思います。
ぜひお子さんに合ったやり方で楽しんでくださいね。
からすのパンやさん(オススメの対象年齢・3歳~)
作・絵 | かこ さとし |
出版社 | 偕成社 |
出版年 | 1973年 |
やっぱり”あの場面”がおすすめ!
ポイント①子ども中心の優しい世界がいい
このお話は、からすのパン屋さん夫婦に4羽の赤ちゃんがうまれたところから始まります。
赤ちゃんの名前は
- 「オモチちゃん」
- 「レモンちゃん」
- 「リンゴちゃん」
- 「チョコちゃん」
何気にこの名前が、ありそうでない、統一感のない、なんとも言えない良さがあると思うのは私だけでしょうか(笑)
赤ちゃんがうまれたことでこのパン屋さんは貧乏になっていきます。
なぜかというと、赤ちゃんが泣くたびにあやしたり抱いたりするので、パンが焦げたり半焼きになったりして美味しくなくなってしまったからです。
赤ちゃんが泣き出すと、おっぱいを飲ませたりおしめを取り替えたりするので、お客さんをまたせたりお店がちらかったままになってしまったからです。
でも、子ども達が焦げたり半焼きになったパンをおやつに持っていたところから、お話は急展開していきます。
決して子どもを邪険にしない、子どもを当たりまえに受け入れている世界観は見ていてほっとします。
子どもにもそのあたたかさはきっと伝わると思います。
だからこの絵本は長く愛されているのかもしれませんね。
ポイント②パンの種類がとっても多い!
子ども達がおやつに持っていたパンはおいしいと評判になりました。
そして子ども達の要望に応えて、パン屋さんでは「とってもすてきな、かわったかたちの、たのしいおいしいパン」を、どっさりたくさんつくりました。
例えば
- とんかちパン
- ヘリコプターパン
- かぶパン
- のこぎりパン
- さざえパン
- かびんパン
- おそなえパン
- おちょうしパン
- バイオリンパン
- ピアノパン
などなど。
数えてみたら見開き2ページに84種類のパンが描かれていました!
このパンの種類の多さは、どのパンを題材にした絵本にも負けない量だと思います。
どの子もこのページに釘付けになること間違いなしです!
ぜひお子さんと一緒に変わった面白いパンを探してみてくださいね。
ポイント②壮大になっていく展開がいい
こうして人気になったパンやさん。
ところが、ねぼけたサイチどんとあわてんぼうのゴロベエどんのおかげで「パンがやけた」ことが「パンやがやけた」ことになってしまったから大変です。
消防車やら救急車やら警官やらが出動して、町のみんなもやってきてもう大騒ぎ!
画面上にもたくさんのカラスが描かれていてすごいですよ。
これを見事に収集させたパンやのおとうさんはお見事!の一言です。
どうやったかは、ぜひこの絵本を読んで確かめてくださいね。
からすのパンやさんには、
- 「からすのおかしやさん」
- 「からすのやおやさん」
- 「からすのてんぷらやさん」
- 「からすのおそばやさん」
の続編があります。
あの4羽の子ども達が成長してそれぞれお店屋さんを開いたお話です。
「からすのパンやさん」が気に入ったらこちらも読んでみてくださいね。
ケーキちゃん(おすすめの対象年齢・3歳~)
作・絵 | さとう めぐみ |
出版社 | 教育画劇 |
出版年 | 2011年 |
おかしがいっぱい♡
ポイント①甘い食べ物がおいしそう!
この絵本にはあまい食べ物がたくさん登場します。
まずは主人公のケーキちゃん。
その名の通りケーキの女の子です。
そしてケーキちゃん以外にも、ババロアちゃんやクレープくん、だいふくくん、などが登場します。
おいしそうですね(笑)
そして面白いのは自然の中にお菓子が入っているところです。
木にキャンディのみがなっていたり、プリッツの木が生えていたり、クッキーのお花が咲いていたりソーダのかわが流れていたり・・・
生き物もお菓子仕様になっています。
ポテトチップスのちょうちょや、キャンディのからのかたつむり、マーブルチョコのてんとう虫などなど・・・
あまいお菓子の世界観がとっても可愛いくて、おいしそうな絵本です。
ポイント②ケーキちゃんがかわいい
ケーキちゃんはとっても優しい女の子です。
ケーキちゃんのクリームやいちごの飾りをお友達がほしがると、
じゃあつけてみて!ぽってん!
とあげてしまいます。
ピカピカのいちごも
だいふくくんには とっておきの これ!よいしょ!
とあげてしまいました。
そうやってスポンジになってしまったケーキちゃん。
でも全然気にしないんですね。
きゃっ きゃっ きゃっ かるい かるい おもしろい
それを見たプリンアラモードとデラックスパフェはスポンジのケーキちゃんを笑いました。
するとケーキちゃんの仲間がケーキちゃんをかばって・・・
さて、ケーキちゃんはどうなったでしょう?
続きはお子さんと一緒に楽しんでくださいね。
ポイント③親しみやすくて読みやすい
「ケーキちゃん」シリーズの絵本は、絵本がちょっと苦手、あまり見ないという子もみてくれるんじゃないでしょうか。
可愛くて親しみやすいイラストと、どこか漫画のようにオチがあるお話はきっと子ども達の心をつかんでくれると思います。
「ケーキちゃん」シリーズには、
- 「フルーツタルトさん」
- 「あんみつひめさま」
- 「ミルフィーユちゃん」
などがあります。
ケーキちゃんが気に入ったら他の絵本もぜひチェックしてみてくださいね。
まとめ
今回はおいしい食べ物が出てくる絵本をテーマに5冊紹介しました。
気になる絵本はありましたか?
どれか1冊でもお気に入りの絵本に加えてもらえたら嬉しいです。
当ブログでは他にも色々な絵本を紹介しています。
どれもおすすめの絵本ですので、良かったら読んでみてくださいね。
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