この投稿を見てくださっている方は、2歳児のお子さんや園児に読み聞かせしてみようと思っている方が多いと思います。
でも、いざ絵本を選ぼうと思うとたくさんあって悩んでしまいますよね。
ロングセラー絵本から選べばいいといいますが、それもかなりの量です。
折角お金をかけて絵本を購入しようと考えていたり、図書館で選んであげようとしているなら、できるだけ子どもが喜んでくれる絵本を選びたいですよね。
今回は、司書資格を持つ絵本好き保育士、弓子が「もし2歳児に3冊しか読み聞かせられなかったとしたら?(厳選した3冊)」について考えてみました。
選んだポイントは、
- 実際に読んだときによく聞いてくれた絵本
- なるべくたくさんの子に喜ばれそうな絵本
です。
2歳児に人気の絵本が知りたい方や、2歳児が喜ぶ絵本が知りたい方は参考にしてみてくださいね。
保育士おすすめ!2歳児が本当に喜ぶ絵本3選
しろくまちゃんのほっとけーき
作・絵 | わかやまけん |
出版社 | こぐま社 |
出版年 | 1972年 |
発売から51年経っているロングセラー絵本です。
長く愛されている絵本ですね。
弓子ポイントみてみましょう!
ポイント①色鮮やかでかわいい絵
この絵本はオレンジ、黄色、青、黄緑を基調とした配色が鮮やかで統一感があります。
少し離れたところからもよく見えるので集団の読み聞かせにも向いていますね。
こぐまちゃんはシンプルな楕円が3つ繋がったくまです。
ミッフィーを思い起こすシンプルさですね。
子どもも大人も可愛らしく感じる普遍的なイラストがまずとても魅力的だと思います。
ポイント②ほっとけーきを焼くところがいい!
特におすすめしたいところは、ほっとけーきを焼いている場面です。
ここは見開きのページに12段階の絵と擬音語で表現されていて、子どもたちにも大人気の場面です。
ぽたあん、どろどろ、ぴちぴちぴち、ぷつぷつ、やけたかな まあだまだ
しゅっ、ぺたん、ふくふく、くんくん、ぽいっ、はい できあがり
ほっとけーきを焼いたことがある人には「分かる分かる!」と思っていただけるような、耳に心地いい響きの擬音の連続で、ほっとけーきが焼ける香りまでただよってきそうです。
特に ぴちぴちぴち、ふくふく のあたりがすごいですね。
子どもたちも不思議な音の連続に聞き入ってしまう、一番の見せ場です。
ポイント③子どもが身近に感じやすい題材
クッキングというのは2歳児にとって非常に身近で、また、何でもやってみたい2歳児にぴったりのテーマだと思います。
しろくまちゃんはおかあさんとほっとけーき作りに挑戦しますが、卵を落としたり混ぜているうちに材料がこぼれてしまったりと失敗もします。
でもほっとけーきはちゃんと焼けて、友達のこぐまちゃんとおいしく食べることができました。
失敗しながらも最後は友達と食べて終れる(成功する)ところが子どもたちが安心できるポイントですね。
とてもおいしそうなので読むとほっとけーきが食べたくなります(笑)
読み聞かせてあげた後一緒に作って食べるのもいいですね!
おいしさも格別になりますね。
せんろはつづく
作 | 竹下文子 |
絵 | 鈴木まもる |
出版社 | 金の星社 |
出版年 | 2003年 |
弓子ポイントいってみましょう♪
ポイント①道を切り開いていくたくましさ
この絵本には、線路をたくさん繋げている6人の子どもがいます。
途中で障害物にぶつかってしまうと・・・
やまがあった どうする?
あなをほろう トンネルだ
みちがあった どうする?
しゃだんきを つけよう ふみきりだ
というように、どうしたらいいかを考えて次々と道を切り開いていきます。
子どもたちはこの6人の子どもに自分を重ねて、たくさんの障害を乗りこえて成功体験を味わうことができるんですね。
そして最後には線路が繋がって無事列車を走らせることができました。
工夫しながら成功する子ども達の姿が爽快で気持ちのいい絵本です。
ポイント②あたたかいイラスト
鈴木まもるさんのイラストは柔らかいタッチで細部まで丁寧にえがかれています。
6人の子どもはそれぞれ色違いのおそろいの服を着ていますが、そんな子どもたちが動き回っているところがかわいくてほっこりします。
よく見るとすべてのページにいる動物たちの存在に気づくと思います。
ぜひそれぞれの動物の姿を追ってみてください。
細かいところまで丁寧に描き込まれた、柔らかくてあたたかい絵にぜひ注目してほしいです。
ポイント③読んでいて気持ちいいリズム
この絵本はリズムよく進んでいますが、すべて同じリズムの言葉ではありません。
でも読んでいて気持ちいい絵本です。
読んでいて気持ちいい、読んでいて気持ち悪い、というのは実際に読んでみると弓子はよく感じます。
だからもし「この絵本どうかな?」と思ったら、一度口に出して読んでみるといいと思います。
子どもがせがまれて何度読んでも、ずっと読んでても飽きない不思議な絵本。
続編に「せんろはつづく まだつづく」と「せんろはつづく まだまだつづく」、「せんろはつづく どこまでつづく」「せんろはつづく にほにんいっしゅう」がありますが、これがまた面白いんです!
「せんろはつづく」がはまったら是非続編4冊もチェックしてみてくださいね。
たまごのあかちゃん
文 | かんざわとしこ |
絵 | やぎゅうげんいちろう |
出版社 | 福音館書店 |
出版年 | 1993年 |
発売から30年経ったロングセラー絵本です。
弓子ポイントみてみましょう♪
ポイント①はっきりとしたわかりやすい絵
まるでマジックで一発書きしたかのようなシンプルな線に、はっきりとした色使いが特徴の絵本です。
デザインされていながらもサッとかいたような筆さばきのおかげでとても軽やかです。
表紙のタイトルの文字さえデザインの一部になっているからすごい!
子どもには、このはっきりとしたわかりやすさがいいのかな?と発見がある絵本でした。
ポイント②いないいないばぁ的な展開が楽しい!
この絵本は繰り返しで構成されています。
たまごのなかで かくれんぼしてる あかちゃんは だぁれ? でておいでよ
と、たまごが描かれているページをめくると、それぞれの動物のイラストと動物の鳴き声や動く音がして、
こんにちは ○○のあかちゃん こんにちは
と続きます。
たまごにかくれていた動物がページを開くとでてくるこの構成は、まるで「いないいないばぁ」!
子どもが大好きで分かりやすい遊びですね。
そこにカラフルな色と、ちょっと珍しいいろいろな動物とさまざまな音が加わることで、より面白い絵本になっています!
ポイント③子どもが喜ぶ!
正直、最初はこの絵本の魅力が少し分かりませんでした。
でも不思議!
読んでみると子どもがほんとに喜ぶんです!
子どもが「読んで読んで」といって何度も持ってきてくれる、オススメの一冊です。
対象年齢を1歳にするか2歳にするかは少し悩みました。
どちらでも悪くないと思ったからです。
でも2歳にしたのは、2歳児のほうが、いないいないばぁのような絵本をたくさん聞いていて、楽しめる土台ができていると思ったからです。
この絵本はいわばいないいないばぁの変化球。
この絵本だけでも楽しめるけれど、いないないばぁを知っているとより楽しめる絵本だと思います。
まとめ
今回は2歳児を対象に、これは鉄板!と思う厳選した3冊をご紹介しました。
気になる絵本はありましたか?
どれか1冊でもあなたやお子さんのお気に入りになったら嬉しいです。
絵本の選び方も大切ですが「絵本の読み聞かせ方」も重要です。
以下の記事では「【2歳児向け】読み聞かせの5つのコツ」について解説しているので、こちらの記事もぜひ併せて読んでみてください。
子どもの成長には個人差があります。
もし2歳児向けの絵本がはまらなかったら、1歳児向けの絵本に戻ってみたり、3歳児向けの絵本に進んでみたりすると、お気に入りの本が見つかりやすいと思います。
チェックしてみてくださいね。
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