七夕に読み聞かせたい!由来もわかるおすすめの絵本5選

絵本

7月7日は七夕ですね。

今回は【七夕に読み聞かせたい!由来もわかるおすすめの絵本5選】をテーマに、司書資格を持つ保育士、弓子が6月、7月に読み聞かせたい絵本を選びました。

これらの絵本を読むと、七夕の由来が分かったり、七夕を身近に感じることができると思います。

読み聞かせの参考にしてみてくださいね。

七夕に読み聞かせたい!由来も分かるおすすめの絵本5選

みんなのおねがい(おすすめの対象年齢・2歳~)

すとうあさえ
おおいじゅんこ
出版社ぽるぷ出版
出版年2019年
小さい子にも七夕にすることが分かる!

・2歳から
・やさしいお話
・短冊を書く時の導入になる

ポイント①ほのぼのとした可愛らしさ

お話も絵もシンプルで可愛らしい絵本です。

あらすじは、

 うさぎの うーちゃんは

 おともだちに おねがいを

 きいてみました。

 みんなの おねがいが

 おほしさまに とどきますように――。

というもの。

2歳くらいの子どもが、七夕にすることを知るのにぴったりな1冊です。

ポイント②みんなの夢がいい

うさぎのうーちゃんが始めに願い事を聞きに行ったのは、ねずみのちゅーくんでした。

 「ちゅーくんの おねがい、

  なーに?」

ちゅーくんはこう答えます。

 「きまってるさ」

(ページをめくって)

 「だいすきな チーズの おうちに 

  すむことさ

 「じゃあ、いっしょに、

  おほしさまに おねがいしよう」

 「うん」

そこには、チーズのおうちで幸せそうにチーズをかじるちゅーくんの姿が描かれています。

「きまってるさ」なんて言うところがいいですね!

動物たちの夢が可愛くておすすめです。

ポイント③うーちゃんの願い事は・・・?

 うーちゃんの いえで、

 みんなの おねがいを ささに

 つるしました。

 ちゅーくんが いいました。

 「うーちゃんの おねがいは?」

さあ、うーちゃんのお願いはなんだったでしょう?

読んでぜひほっこりしてくださいね。

読み聞かせた後は、お子さんの願い事を短冊にかいてみたり、七夕飾りを作ったりしてみると盛り上がると思います。

また、巻末には大人向けに七夕の由来と、七夕飾りの由来、七夕にそうめんを食べる風習などが紹介されています。

こちらもぜひ読んでみてください。

0・1・2歳児におすすめの絵本の記事はこちら

たなばたものがたり(おすすめの対象年齢・3歳~)

舟崎克彦
二俣英五郎
出版社教育画報
出版年2001年
一番分かりやすい七夕の絵本!

・3歳から
・由来がよく分かる
・七夕の活動の導入にぴったり

ポイント①分かりやすい!

この絵本は七夕の由来が簡潔に書かれていてとてもよく分かります。

子どもに行事の由来を分かりやすく伝えたいと思っている方にぴったりです。

絵本は横長で、特別大きくないので、集会での読み聞かせに使うのは難しいかもしれません。

クラス単位で読んであげる方がいいかもしれませんね。

家庭でも園でも、ぜひ読み聞かせてほしい1冊です。

ポイント②言葉がきれい

お話はこう始まります。

 おおむかしの ちゅうごくの 

 おはなしです。

 ほしの せかいの おうさま、

 ーてんていーには、おりひめという

 ひとりむすめが おりました。

 ひめは てんていの いいつけで、

 あけても くれても はたを おって、

 よにも うつくしい ふくを

 つくりつづけます。

簡潔に書かれていて分かりやすいですね。

こちらは天帝が遊んでばかりいる織り姫と牛飼いをたしなめた場面です。

 「そんなに あそんでばかりいて

  どうするのだ。すこしは まじめに

  はたらくが よい」

 と、ふたりを たしなめましたが、

 おりひめと うしかいは、

 みみを かそうともいたしません。

最後はこうしめくくられています。

 そらを みあげてごらんなさい。

 あまのがわの みぎと ひだりに

 きらめいている ほしが、

 おりひめと うしかいですよ。 

このように丁寧につづられた言葉がとてもきれいで、おすすめです。

ポイント③絵がいい!

確かな画力で、柔らかくありつつ、星の世界を幻想的に表現した絵が圧巻です。

何の違和感もひっかかりもなく、すっとお話の世界に入っていくことができますよ。

表紙裏には天体図も描かれているので、読み聞かせの後、七夕の夜に星を探してみるのもいいですね。

行事をテーマにしたその他の記事はこちら

たなばたにょうぼう(おすすめの対象年齢・4歳~)

常光徹
野村たかあき
出版社童心社
出版年2017年
こんな七夕の由来もあります

・4歳から
・目新しい七夕伝説
・切り絵がいい

ポイント①こんな七夕のお話はいかが?

七夕の由来は一つではないので、この絵本の七夕の由来は少し目新しく感じるかもしれません。

後書きには、

 『たなばたにょうぼう』の話は、

 一般には「天人女房」

 とよばれて、ほぼ全国的に分布しています。 

とあります。

そして、

 夏の夜空にきらめく天の川をあおいで、

 七夕の物語に想いをはせてみては

 いかがでしょうか。

と。

少し目新しい七夕のお話です。

七夕の頃にぜひ読み聞かせてみてくださいね。

ポイント②だめなことってしちゃいがちだよね・・・

このお話はこんな風に始まります。

 むかし。

 人を ばかにして わるさをする 

 キツネがおった。

 あるとき、キツネは山犬に おわれて、

 すみやきごやに にげこんだ。

 「おのれ、キツネめ」

 いうがはやいか すみやきの わかものが、

 ぼうを ふりあげた。

 「たすけてや。

  このおれいは きっと しますけん」

 キツネは なんども あたまを さげて、

 見のがしてもらったと。

男はキツネを助けてあげたんですね。

 ある日のこと。

 あのキツネが ひょっこり やってきた。

 「たに川おくの 一本まつに

  いってみなされ。

  ええもんが ありますけん」

その後七夕女房と出会い、結婚や出産がありました。

舞台が地上から天の世界へ移り、キツネに言われて羽を作って天の世界まで飛ばしてもらったり、七夕女房の母神の難題に挑んだりもしました。

そしてダメといわれたことをとうとうやってしまった主人公・・・!!

「どうしてやっちゃうの~!?」

という子どもの声が聞こえてきそうです(笑)

ドラマティックな展開が最後まで楽しい絵本です。

ポイント③絵がいい!

この絵本の絵は版画で表現されています。

細かな線が美しく、羽の一枚一枚まで丁寧に表現されていてとてもキレイです。

うりが割れて水があふれだして大水になる場面はすごく見応えがあるので、注目してみてくださいね。

おばけが出てくる他の絵本はこちら

↑「おばけのてんぷら」「ぽっかりつきがでましたら」「るすばん」の紹介は、この記事から読むことができます。

ひ・み・つ(おすすめの対象年齢・5歳~)

たばた せいいち
出版社童心社
出版年2004年
心温まるお話です

・5歳から
・心温まる物語
・大人にもおすすめ

ポイント①お話にどんどん引き込まれていきます!

お話はこう始まります。

 きょう ゆうきは、しんばあちゃんに

 こんな てがみを かきました。

 (中略)

しんばあちゃん
もうすぐ80さいの
おたんじょうびですね。
プレゼントに
いちばんほしいもの
なんですか
おしえてね!
ゆうきより

するとおばあちゃんから返事が届きました。

ゆうきちゃん
おてがみ ありがと。
あのね、おばあちゃん もう
いっぱい プレゼント もらったから
なんにも いらない。
(中略)
でもね、
ほんとは おばあちゃん
ほしいものが ひとつだけあるの。

ひ・み・つ だよ!

あのね おばあちゃん なくなった
おじちゃんと もう40ねんも
あってないの。
もういちどあいたい! あって
いっしょに ダンスがしたい。
でも おじいちゃん てんごくだもの、
やっぱりゆめね。
しんばあちゃんより

天国にいるおじいちゃんとダンスがしたいおばあちゃん。

かなり難しい願い事ですよね。

いくら考えても名案はうかびませんでした。

「秘密」なので誰かに相談することもできません。

ゆうきは友だちに天国へ行く方法をたずねました。

 「ぼく、いますぐ てんごくに 

  いきたいんだ」

 「ばっか! いきてるものは 

  いけないよ!」

 「だって、どうしても いきたいんだ!」

 すると、はなしを きいていた 

 るみが いいました。

 「ゆうきちゃん、まほうつかいに なれば」

ファンタジーな展開になるのかな?と予感させますね。

どんどんお話に引き込まれていきます!

ポイント②がんばる姿がいい!

ゆうきは魔法使いになれたのか?

そんなことはありませんでしたが、それに近いことは起こりました。

おばあちゃんの願いをすぐに叶えられたか?

それも違います。

ゆうきは、ちょっと怖い思いをしながら一人で、そして友達と一緒に頑張りました。

そんな姿に、「おばあちゃんの願いをかなえてあげたい」「おばあちゃんの想いを大切にしたい」というゆうきの優しい想いと、子ども達の力を感じることができますよ。

ポイント③最後までいい!

最後は大人が感動してしまうような展開でした。

絵も個性があって、おしゃれであたたかくて素敵です!

カラーページがとてもきれいなので注目してみてくださいね。

七夕の頃にぜひ読み聞かせたい1冊です。

同じ作者の、その他のおすすめの絵本はこちら

↓こちらの絵本を紹介している記事はこちらから。

たなばた(おすすめの対象年齢・6歳~)

再話君島久子
初山滋
出版社福音館書店
出版年1976年
幻想的な絵本です

・6歳から
・絵が美しい
・少し目新しい七夕物語

ポイント①美しい絵

一目見て、美しい絵だと思いました。

この絵本のハードカバー版の初版は1976年ですが、「こどものとも」という月刊誌に掲載されたのは1963年でした。

60年近く前に描かれた絵なのに、古さを全く感じさせません。

それ以上に今見てもモダンで魅力的な絵です。

星の世界を幻想的に美しく表現していますので、ぜひ注目してみてください。

ポイント②幻想的なお話

 むかし、あまのがわの ひがしに、

 しちにんの てんにょが おりました。

 (中略)

 なかでも すえむすめの おりひめは、

 いちばん じょうずでした。

織り姫が7人の天女の末っ子としてかかれています。

 あまのがわの にしがわは、

 にんげんの せかいでした。

 そこに、ひとりの うしかいが、

 としとったうしと くらしていました。

 あるひのこと、とつぜん、

 うしが ものをいいました。

 「いま、てんにょたちが あまのがわへ 

  みずあびにきます。

  そのなかの おりひめの

  きものを かくしてしまいなさい」

牛が牛飼いにこんなことを言ったんですね。

それから織り姫と牛飼いの結婚エピソードがあったり、

お怒りになった王母さま(西王母のこと。中国神話の女性の神)が登場したり、

竹のかごに入った子どもたちと織り姫を奪還しようと奮闘したり。

中国の七夕説話を幻想的にえがいた作品です。

ポイント③余韻があっていい

 たなばたに あめが ふるのは、

 おりひめが ながす なみだなのです。

最後はこんな言葉も書かれています。

七夕の雨に織り姫の涙を重ねて、余韻も楽しむことができますね。

この絵本は縦書きの文字が混ざっていて少し読み聞かせにくいところもがあるので、読み聞かせる前に事前に読んでおくと、スムーズに読みやすいと思います。

絵が特に魅力的な絵本はこちらから

↑こちらの絵本を紹介している記事はこちら。

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↑「てぶくろ」「ゆき」「14ひきのさむいふゆ」を紹介している記事はこちら。

↑こちらの絵本を紹介している記事はこちら。

まとめ

今回は【七夕に読み聞かせたい!由来も分かるおすすめの絵本】をテーマに5冊紹介しました。

気になる絵本はありましたか?

どれか1冊でもお気に入りの絵本に加えてもらえたら嬉しいです。

紹介された絵本をもう一度チェックしたい方はこちら

みんなのおねがい

たなばたものがたり

たなばたにょうぼう

ひ・み・つ

たなばた

当ブログでは他にも色々な絵本を紹介しています。

どれもオススメの絵本ですのでぜひ読んでみてください。

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