もうすぐ3月3日、ひな祭りです。
女の子の健やかな成長や幸せを祈ってお祝いをする日ですね。
本記事では【ひなまつりによみたいおすすめの絵本】をテーマに、司書資格を持つ保育士、弓子が、今子どもに読み聞かせたい絵本を7冊厳選しました。
絵本なら伝統行事が子どもにも分かりやすく伝わるのでおすすめです!
読み聞かせの参考にしてみてくださいね。
ひなまつりによみたいおすすめの絵本7選
ひなだんとんとことーん(おすすめの対象年齢・2歳~)
作 | おおいじゅんこ |
出版社 | ほるぷ出版 |
出版年 | 2024年 |
リズムに乗って♪
2歳からおすすめ
・リズムが楽しい
・絵が可愛い
・おひなさまに親しめる
ポイント①リズムが楽しい
そろそろ いきましょうか
ひなかざりの はこのふたが
ちょこり と
ひらきました
というわけでおひなさま達が箱から出てきます。
可愛いのはひな壇への乗り方!
表題にもあるように、
とん とこ とーん!
と軽やかに飛び乗ります。
弾むようなリズムで読むのが楽しくなってきますよ。
ポイント②絵が可愛い
リズムの楽しさもそうなのですが、生き生きと動く可愛い絵も魅力です!
2頭身くらいのおひなさま達がちょこちこと忙しくしている様子は、見ているだけで楽しいですよ。
おひなさま達の荷物の持ち方にも注目です(笑)
ポイント③おひなさまに親しめる
飾られているひなかざりは固く冷たい感じがしますよね。
でもこの絵本のひなかざりは丸く、柔らかい感じがします。
小さい子がおひなさまに親しみをもてる絵本だと思うので、ぜひ楽しく読み聞かせてみてくださいね。
最後のページには「おひなさまかいせつず」がイラストと一緒にのっていますので、そちらもお子さんと一緒に読んでみてください。
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おいしいおひなさま(おすすめの対象年齢・2歳~)
文 | すとうあさえ |
絵 | 小林ゆき子 |
出版社 | ほるぷ出版 |
出版年 | 2018年 |
おひなさま作ろう
2歳からおすすめ
・可愛い絵本
・色々なおひなさまがいい
・ひなまつりの活動の導入にぴったり
ポイント①可愛い絵本
この絵本は大人の両手を並べたくらいの大きさの、小さめの絵本です。
表紙を開くと動物たちが揃ってどこかへ向かっています。
小さなサイズ感の絵本に可愛い絵。
みんなで歩く動物たち。
どんなお話がはじまるのかワクワクしてきます!
ポイント②色々なおひなさまがいい
動物たちは飾ってあるおひなさまを見てうっとりしました。
「おひなさま、きれいね」
「わたしたちも、つくろう」
「みんなで、おひなさまを みせっこしよう」
「うん。あとで はらっぱで あおうね」
というわけで、動物たちがそれぞれ思い思いのおひなさまを作ることにしました。
どのおひなさまも個性豊かでとっても可愛い!
”おいしい”おひなさまを楽しんでくださいね。
ポイント③ひなまつりの活動の導入にぴったり
この絵本は園やご家庭でひなまつりの製作をする時の導入におすすめです。
素材は何でも、自然物でも身近なものでも、対にして目をつければたちまちひな飾りに!?
という内容なので、子どもと一緒にぜひ楽しんでくださいね。
最後にはひなまつりの由来や習わしについて書かれてるので、そちらも注目です。
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ひみつひみつのひなまつり(おすすめの対象年齢・3歳~)
ほっこりと優しい
3歳からおすすめ
・おひなさまに親しめる
・踊りが楽しい♪
・優しい終わり方がいい
ポイント①おひなさまに親しめる
こちらの絵本も、普段固く冷たい感じのするひな飾りが、丸く柔らかく描かれています。
主人公のえいちゃんが遊んでいるとどこからともなく声が・・・
出てきたのはおだいりさま!
そしておひなさま!
「えいちゃん おひさしぶりで ございます。
じつは、きままに すごして おったら
この とおり。
だれだか わからんように なって
しもうて、うんどうしに でて
まいりました。」
まさかの丸いおひなさま登場です(笑)
ぽっちゃりしておひなさまがとっても可愛くて親しやすさ満点ですね!
ポイント②踊りが楽しい♪
すっかり元の大きさに戻ったおひなさま。
運動に付き合ってくれたえいちゃんへのお礼に、”よろこびのまい”を披露しました。
おひなさま達が踊る楽しい踊りです。
ちょっと変わっていて不思議な踊りをみんなで楽しく踊っているところがほっこりしますよ。
ポイント③優しい終わり方がいい
最後、おひなさまとえいちゃんは微笑み合いました。
心が通じ合ったかのような、優しい空気が流れていて素敵ですね。
優しい終わり方が読後感も良くおすすめです。
最終ページには「おうちの方へ」と題してひなまつりの由来や習わしについて書かれていますので、こちらもぜひ読んでみてくださいね。
ひなまつりのちらしずし(おすすめの対象年齢・4歳~)
作 | 宮野聡子 |
出版社 | 講談社 |
出版年 | 2016年 |
楽しいひなまつりパーティー
4歳からおすすめ
・柔らかい絵があたたかい
・食べ物の意味がわかる
・ひなまつりの楽しいがいっぱい!
ポイント①柔らかい絵があたたかい
可愛い絵と色鉛筆で描いたやわらかい線に温かみを感じます。
背景の色もピンクや黄色、黄緑色など、パステルカラーで春らしいですね。
どんな子にも好まれそうな、優しい絵と美しいおひなさまが魅力です!
ポイント②食べ物の意味がわかる
主人公のきみちゃんのお家でひなまつりのパーティーを開くことになりました。
お母さんときみちゃんはお料理を用意します。
まずはちらしずしを作りました。
「この ざいりょう、みんな かざるの?」
「そうよ。ひとつひとつの ざいりょうに、
いみが あるのよ。」
というわけで、お母さんが飾り付けながら歌ってくれました。
はるの のはらに なのはなさん
しあわせ みえるよ れんこんさん
くるくる はたらく おまめさん
じょうぶな えびさん ながいきさん
こういう風に、はまぐりのお吸い物やひなあられなどのひなまつりの食べ物の意味を教えてくれるところがおすすめです!
ポイント③ひなまつりの楽しいがいっぱい!
パーティーでは貝合わせなどの遊びやお手玉、特別なプレゼント交換もしました。
そしてお母さんはお土産まで用意してくれていたんです!
ひなまつりにこどもの楽しい!がいっぱい詰まった1冊。
ぜひ読み聞かせてみてくださいね。
のはらのひなまつり(おすすめの対象年齢・4歳~)
作 | 神沢利子 |
絵 | 岩村和朗 |
出版社 | 金の星社 |
出版年 | 1980年 |
春を感じます
4歳からおすすめ
・ともこの気持ちが丁寧に描かれている
・動物たちが可愛い
・ひなまつりの由来がわかる
ポイント①ともこの気持ちが丁寧に描かれている
主人公のともこはひなまつりに何かしたいと思いました。
そこで早速画用紙とクレヨン、ハサミ、折り紙を使って何やら作り始めます。
ねこのみーやが来ても、窓からゆうくんが来ても、ともこは作っているものを見せようとはしませんでした。
だって みせられない。
あたし、おひなさま つくるんだもの。
きれいに かざったら よんであげるの。
ともこがおひなさまをとても大切に、そしてとても大事に作っていることが分かります。
ともこの気持ちが丁寧に描かれているところがいいと思いました。
ポイント②動物たちが可愛い
14ひきのねずみシリーズで有名な岩村和朗(いわむらかずお)さんが作画していますから、登場する動物たちの可愛らしさは折り紙付きです。
登場の仕方も可愛いんですよ。
ちゅっ ちゅく ちゅう
ちゅっ ちゅく ちゅう
たんぽぽのはらの ひなまつり
みんな おいでよ
ちゅっ ちゅく ちゅう
たんぽぽまつりにわくわくして急ぐ動物たちの気持ちになって微笑ましくなります。
たんぽぽのはらの淡い黄色にも春を感じますよ。
ポイント③ひなまつりの由来がわかる
巻末には【<のはらの ひなまつり>のお話について】と【<ひな祭り>の由来について】【たんぽぽびなのつくりかた】が載っています。
読むと「のはらのひなまつり」がどんな風に子どもに寄り添って作られたのか、ひな祭りの由来、そして絵本の中にも登場した「たんぽぽびな」の作り方が分かります。
春らしさがいっぱいつまった一冊。
最後まで注目して読んでみてくださいね。
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↑「14ひきのせんたく」を紹介している記事はこちら
もりのひなまつり(おすすめの対象年齢・4歳~)
作 | こいでやすこ |
出版社 | 福音館書店 |
出版年 | 1992年 |
おひなさまとの心温まる交流
4さいからおすすめ
・動物たちとの心温まる交流
・美しいおひなさまがいい
・最後がいい
ポイント①動物たちとの心温まる交流
お話は、森に住むねずみばあさんのところへ”のねずみこどもかい”から手紙が届いたところから始りました。
その手紙には、
①のねずみこどもかいでもりのひなまつりをしたいこと。
②そしておひなさまをもりへ連れてきて欲しいということが書いてありました。
「だいじょうぶかしらねぇ、うちの だいじな
おひなさまを もりの ひなまつりに
おつれしても」
とねずみばあさん。
「だいじょうぶですとも」
「うちのひとが ひなまつりの
かざりつけをするまえに
かえってくれば いいのですから」
とおひなさま。
もりのひなまつりでの、おひなさまとのねずみたちの心温まる交流が見所です!
ポイント②美しいおひなさまがいい
この絵本のおひなさまは上品で美しいです。
のねずみたちも、
はじめて みる おひなさまが
あんまり きれいなので、
こねずみたちは どきどきして
なにも いえませんでした。
と言うほどに。
細部まで丁寧に描かれた十二単や小物などにも注目しながら、美しいおひなさまを楽しんでくださいね。
ポイント③最後がいい
おひなさまの旅には色々なことがありました。
「大丈夫かな!?」とドキドキする場面もありましたが、それもねずみばあさんの活躍で無事解決!
さすがねずみばあさんです!
森で行われたのねずみとおひさなまの楽しいひなまつりをのぞいてみてくださいね。
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ひなまつりにおひなさまをかざるわけ(おすすめの対象年齢・5歳~)
作 | 瀬尾七重 |
絵 | 岡本順 |
出版社 | 教育画劇 |
出版年 | 2001年 |
兄弟愛が素敵!
6歳からおすすめ
・兄弟愛がいい
・そして人形が動き出す
・心温まるお話に感動する
ポイント①兄弟愛がいい
主人公の三郎次には2人の兄と、小さい妹がいました。
両親は他界していません。
兄二人は泣いてばかりの妹の面倒を見るのを嫌がったため、三郎次が世話をしていました。
三郎次は、ちちおやも ははおやも
しらない おはなが かわいそうで、
いっしょうけんめい せわを しました。
三郎次は優しいお兄さんだったんですね。
「おはな、さむくは ないか。
いえの なかに いたほうが
よくは ないかい」
三郎次が声をかけるとおはなは言いました。
「ううん さむくない」
「三郎にいちゃんの そばに いたいもん
(中略)」
お互いを思い合う、兄弟愛が素敵です。
ポイント②そして人形が動き出す
三郎次はおはなに桃の木の小枝を草のつるでくくって作った人形をあげました。
お花はその人形をとても可愛がっていました。
そしておはなが熱をだした時、その人形が動き出したのです!
まるで恩返しでもするかのように・・・
良い行いをすると良いことが返ってくるというようなことを感じられるお話です。
ポイント③心温まるお話に感動する
三郎次のおはなへの思い、おはなの三郎次への思い、人形のおはなへの思い、人形の三郎次への思い、そんな色々な思いを考えると、心が温まり、感動します。
ひなまつりの由来もしっかり分かる一冊です。
確かな画力で気持ちを登場人物の表情でしっかりと伝えてくれる絵、そして感動的なお話がいいので、ぜひひなまつりに合わせて読んでみてくださいね。
岡本順の他のおすすめの本はこちら
まとめ
今回は【ひなまつりによみたいおすすめの絵本】をテーマに7冊紹介しました。
気になる絵本はありましたか?
どれか1冊でもお気に入りの絵本に加えてもらえたら嬉しいです。
紹介された絵本をもう一度チェックしたい方はこちら
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