3・4・5歳児におすすめ!クリスマスの絵本5選

絵本

もうすぐクリスマスですね。

子どもにとってクリスマスはわくわくするイベントの一つだと思います。

本記事では【3・4・5歳におすすめ!クリスマスの絵本】をテーマにして、司書資格を持つ保育士、弓子が、今読み聞かせたい絵本を厳選して5冊選びました。

クリスマスの読み聞かせの参考にしてみてくださいね。

3・4・5歳児におすすめ!クリスマスの絵本5選

クリスマス★げきじょう(おすすめの対象年齢・3歳~)

作・絵ザ・キャビンカンパニー
出版社小学館
出版年2018年

クリスマスの読み聞かせにはこれ!

ポイント①ナンセンスな楽しさがいっぱい

このお話は「クリスマス★劇場」開幕と題して、4つの短編が載っています。

どのお話も普通ではありえないナンセンスがたくさん詰まってます。

「ここのお話のここがナンセンスなんだよー!」とお話ししたい気持ちは山々なのですが、実際に見て楽しんでもらいたいので黙りますね(笑)

たくさんのナンセンスがはじけて元気いっぱいの一冊です。

ポイント②ファンタジーの表現がいい

この絵本にはファンタジーの表現がたくさんあります。

例えば「きらきらのたね」というお話では、しろうさぎたちがキラキラひかるふしぎな種を雪山に植えににやってやってきます。

この種を育てる過程では、油をそそぐと小さな火がぴょこんとはえたり、火が小さくなってきたらマッチで火を足してあげたり、肥料にあま~い角砂糖をあげたりする表現がされています。

「サンタのひみつ」というお話では、プレゼントを配り終わったサンタさんが「もう ひとしごとだ」と言って、夜空を飛びながら、空のプレゼント袋に星と雲をあつめてきます。

それをトナカイが料理をして「ほしつぶと くもの フルコースですよ。めしあがれ」と食卓に出してくれたり、お風呂では、お湯に星を流し入れたり、くもの石けんであらったりします。

こういったファンタジーの表現がとても可愛いくて、子どもも想像して楽しむことができますよ。

ポイント③華やかで主役級の一冊

「クリスマス★劇場」というだけあって、4つの短編のテーマは全てクリスマスにちなんだものです。

プレゼントやクリスマスツリー、キャンドルにサンタクロースなど、これでもか!ってくらいクリスマスのものが詰まっていてとても華やかです。

まるで大きなプレゼントのよう。

だからでしょうか。

裏表紙には絵本をラッピングしたように赤い糸がかけられています。

イラストが大きくはっきり描かれているので読み聞かせにも向いていると思いますし、展開を含めてみんなで盛り上がれると想います。

クリスマス気分を盛り上げてくれる1冊です!

ぐりとぐらのおきゃくさま(オススメの対象年齢・3歳~)

なかがわ りえこ
やまわき ゆりこ
出版社福音館書店
出版年1967年

ぐりとぐらの続編です!

ポイント①ぐりとぐらの冬のくらしが見られる

この絵本は「ぐりとぐら」の続編で、クリスマスの一日をテーマにしています。

森で雪合戦をしていたぐりとぐらは、雪の上に落とし穴をみつけました。

落とし穴をのぞいてみたら、それが長靴の足跡だということが分かりました。

 「きつねかな」

 「きつねより おおきいよ」

 「くまかな」

 「くまより おおきいよ」

 「じゃあ、だれのかしらべてみよう」

 「よしきた」

と言うわけで足跡をたどっていくと、それはぐりとぐらの家に続いていたのです!

そうして足跡の主を探しているうちに、ぐりとぐらのがくつろぐ暖炉や、ベッド、お風呂などをみることができました。

冬のぐりとぐらの生活を見ることがきて、とっても楽しいですよ。

ポイント②誰かな?と探っているところが楽しい

ぐりとぐらの家に入ると大きな長靴がありますが人影はありません。

ぐりがマントを脱いでかべにかけようとすると、先にきんボタンのついたまっかなオーバーがかかっています。

同じようにえりまきや帽子をかけようとすると、やはり先に大きなえりまきと大きな帽子が先にかかっています。

手袋と靴下を干そうとしても先に大きな手袋と靴下がほしてあります。

そして部屋のすみにはとてもおおきな袋が・・・・

 「おきゃくさまは、いったい どこだろう」

 ぐりが くびを かしげると、ぐらが、

 「もしかすると、とっても とおい ところから きたので、くたびれて ひるねを してるんじゃないかな」

 と いって、2ひきは ベッドを みました。

 でも、だれも いません。

ベッドを見たり、お風呂を見たりしているうちにいい匂いが――――

次々に登場するアイテムを見て、あ、あの人だ!ってわかり始めてそれがどんどん確信にかわっていく。

そこが子ども達の大好きポイントだと思います!

ポイント③みんなで楽しく過ごせる

最後は赤いズボンをはいた白いひげのおじいさんが、焼きたてのケーキを持ってきてくれます。

チョコレートとクリームがどっさりのったケーキです。

その夜、大勢の友だちがやってきて、みんなでケーキを食べながら、歌ったり踊ったりしました。

そうしてみんなでクリスマスの素敵な夜を過ごしたんです。

心があったかくなる優しい終わり方が、まさにぐりとぐらです。

繰り返し読みたくなる名作です。

ありがとう サンタさん(おすすめの対象年齢・4歳~)

内田麟太郎
かすや昌宏
出版社女子パウロ会
出版年2008年

余韻を味わって下さい!

ポイント①サンタクロースって・・・何?

この絵本は、クリスマスって何?イエス・キリストって?サンタさんって?の疑問に、作者である内田麟太郎さんが一つの答えを出した内容になっています。

実際あとがきにはこう書かれています。

「クリスチャンではないわたしがクリスマスの絵本をこしらえる・・・・。どうしたらいいのだろう。わたしは考えるのをやめ、ただ『イエスという方がおられるのならば、なにをなさるのだろう』と想い続けました」

この絵本にはイエスキリストは登場しません。

サンタさんの名前は出ますが姿はなく、あとがきには

「わたしはイエスという方がおばあさんの中に宿っておられるのを見るだけです。いいえ、おばあさんがその方なのだと思えます。そうにちがいないと。」

と書かれています。

この絵本の題名は「ありがとうサンタさん」ですが、実際には、イエスキリストに焦点をあてたクリスマスの絵本です。

読むと「クリスマスって何?」の疑問の答えを感じることができると思いますよ。

ポイント②言葉少なめに語られるあたたかさ

この絵本の文字は少なめで短いお話です。

でも読み終わった後に深い余韻を感じられます。

お話の舞台は外国。

盗みをしてその日暮らしをしている家も身寄りもない男の子が、クリスマスの日の夜に奇跡の出来事を体験する―――というもの。

言葉が少なめにストレートに伝わってくる言葉が、ぼんやりとした輪郭の柔らかい絵につつまれて、語りかけれられている感じがします。

ぜひこの絵本の持つあたたかい空気を感じてほしいです。

ポイント③明るいだけではないクリスマス

この男の子は境遇が悪くて生きていくために盗みます。

生きていくために仕方がないことです。

そんな男の子の元にもクリスマスはやってきます。

 (どうせ ぼくの ところへなんか、サンタは こないんだ、ぼくの ところへなんか・・・)

そう思いながらも、サンタに焦がれている男の子です。

クリスマスの華やかな明るい光に照らされて、濃い影をおとす人もいる。

この絵本はそんな明るいだけではないクリスマスを感じさせてくれます。

でも最後はとても幸せなことが起こりました。

現実的にはちょっとないかもしれない、そんな奇跡のようなことが。

そんなあり得ないことも、クリスマスの魔法にかけられてあり得てしまうんですね。

深い余韻をぜひ味わってみてください!

クリスマスのちいさなおくりもの(おすすめの対象年齢・5歳~)

アリスン・アトリー
上條 由美子
山内 ふじ江
出版社福音館書店
出版年2010年

小さな生き物たちのクリスマス!

ポイント①イラストが素敵!

この絵本は淡い水色がメインカラーになっています。

クリスマスというと赤、緑が主流ですが、このパステルカラーが珍しくて目を引きます。

この絵本の一番の魅力は、登場するねこ、ねずみ、サンタクロースなどがそれぞれ特徴を押さえられながら、生き生きと描かれているところです。

ねこは上着を着て二本足で立って、料理の時にはエプロンを着けて、まるで人のようです。

でも寝転び方や座ったりする姿をみると、やっぱりねこなんです。

そしてねずみが階段を駆け下りる様や袋を持ってひっぱてくる様は、ねずみらしいスピード感があって、まさにねずみです。

そしてサンタクロースの表情がいいんです。

優しげでお茶目な目元で柔らかい雰囲気ですが、ロッキングチェアにもたれかかる様子は、どっしりとした安心感があります。

とてもそれらしい素敵なイラストなので、絵の魅力をたくさん感じてくださいね。

ポイント②ちいさな生き物たちを主役にした、小さなお話

このお話は、ある家に住み着いているねずみがねこに言ったこの言葉から始まります。

 「チッ、チッ。こんやは クリスマスイブだよ。

  どうして なんにも かざりつけが してないんだ?

  どうして クリスマスの おいわいの したくが できてないんだ?」

クリスマスイブなのに何も支度できてないことを怒りました。

それに対して、同じ家で飼われているねこはこう答えます。

 「クリスマスイブだからって、あんまり ずうずうしく するんじゃないよ。

  そうさ、かざりつけは ないんだよ。

  おかみさんは びょうきで にゅういんしているし、

  こどもたちだけじゃ なんにも できないだろ。

  だんなさんは すっかり ふさぎこんでるしね」

するとねずみがいいました。

 「チッ、チッ、ねこさん あんたが なんとかしてくださいよ」

 「こんやは みんなが なかよくする よる、でしょ。

  おれたちも てつだいますよ」

ねこはこう言いました。

 「なかよくする よる、だって?ああ、そうだったね、こんやは。

  じゃあ、あたしも おまえたちを たべたりしないようにするよ」

 「さあ、なかまや しんせきを、みんな つれておいで」

こうして、ねことねずみ、小さいいきものたちがクリスマスの準備を始めます。

ミンスミートパイやケーキを焼いたり、部屋やもみの木を飾り付けたり。

そしてもう1匹の小さな生き物がでてくるのですが、それが「くも」です。

くものおばあさんは、くものキラキラひかる銀の糸で部屋を飾り付けてくれました。

この絵本は、これらのちいさな生き物がクリスマスの準備を頑張る姿が可愛いお話です。

ポイント③ねこの性格がいい

お話の最後にはサンタクロースがこの家にやってきます。

するとネズミたちが台所のあちこちで、

 「クリスマス おめでとう! サンタの おじいさん」

と言います。

するとサンタクロースは

 「おお、なんと! これは ねずみじゃ、ねずみが いっぱいじゃ」

と驚きますが、一通りくつろいだ後には満足そうに

 「こんなに きれいに かざられた だいどころを みるのは、 はじめてじゃ。

  これは、 きっと ようせいたちが かざりつけたにちがいない」

といいます。

するとねこが

 「ようせいたちじゃなくて ねずみたちです」

と言います。

ねこはちゃんとネズミがやったことを伝えているんです。

優しいですね。

その後、サンタクロースはダイヤモンドなのか、魔法のつゆだったのか分かりませんが、それをねずみたちの靴下にいれました。

これをみたねこは

 「かざりつけを したのは、 おおぜいの ねずみたちと 

  やさしい しんせつな くもと、それに このわたしめも、すこし・・・」

とつけ足します。

くものことも自分のこともちゃんと伝えるところが、このねこの性格が表れていてとても好きなところです。

読むととてもあたたかな気持ちになれる一冊です。

サンタさんからきたてがみ(オススメの対象年齢・4歳~)

たんのゆきこ
垂石 眞子
出版社福音館書店
出版年1989年

クリスマスの楽しさが詰まってます!

ポイント①動物たちに自然と感情移入できる

この絵本にはたくさんの動物たちが登場します。

主人公は郵便配達のねずみで、その他に、うさぎ、ふくろう、りす、からす、くま、きつねが登場ます。

この動物たちはとっても感情豊か。

動物たちは出来事に対して落ち込んだり心配したりします。

「自分のことかな?」ってそわそわしたり、喜んだり、「ぼくにまかせて」とねずみを助けくれたり・・・

大喜びしたり、そりのうえにのって大騒ぎしたりもう元気いっぱい‼

にぎやかで楽しい絵本です!

ポイント②謎解き要素があってたのしい

お話は、郵便配達中にねずみが転んで手紙を雪の上に落としてしまうところから始まります。

そしてたら一通の手紙が、雪で濡れて宛名が消えてしまったんです。

落ち込むねずみに、動物たちが心配してやってきました。

「ねぇ、ねずみさん、そのてがみ だれからきたの?」 

といううさぎの言葉に、差出人を見るのをすっかり忘れていたねずみは差出人をみます。

すると、「🎅(サンタクロース)より」という絵と文字が・・・

喜んだみんなは、誰宛に届いたか?を、にじんでしまった宛名の絵から推理します。

 「エプロンが あおいから、きっと わたしだよ」

 「ねぇ、ぼうしを かぶって、マフラーしているから、これは おいらに きた てがみだ」

このように動物たちと一緒に「誰だろう?」と考える楽しみがありますね。

ポイント③にぎやかなクリスマス、楽しさ、わくわく感!

サンタさんとクリスマスツリーが出てくる場面がとってもいいです!

絵は少し斜めになっていて、大きなもみの木の高さが強調されています。

そしてぱーっと明るく光るもみの木の下では、優しそうなサンタクロースが!

雪が降る夜にもみの木が明るく光っている様子はクリスマス感たっぷりでわくわくします!

そしてこのサンタクロース、動物たちをそりに乗せてくれるんです!

トナカイが引くサンタクロースのそりにのって空を飛ぶなんて夢のようですよね。

子どもなら一度は空飛ぶそりに乗ってみたいと思った事があると思います。

それはもうおおさわぎですよね。

クリスマスの華やかさ、楽しさ、わくわくがいっぱい詰まっていて読後感もいい絵本です。

絵の柔らかいタッチも安心感があって、たくさんの子どもに気に入ってもらえる絵本だと思います。

まとめ

今回はクリスマスをテーマにした絵本を5冊紹介しました。

気になる絵本はありましたか?

どれか1冊でもお気に入りの絵本に加えてもらえたら嬉しいです。

当ブログでは他にも色々な絵本を紹介しています。

どれもオススメの絵本ですので、良かったら読んでみてくださいね。

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