朝晩が涼しくなって、少しずつ秋を感じられるようになってきましたね。
絵本にも秋を感じられるものがたくさんあります。
本記事では【秋を感じるおすすめの絵本】をテーマにして、司書資格を持つ保育士、弓子が、今子どもに読み聞かせたい絵本を7冊選びました。
秋の読み聞かせの参考にしてみてくださいね。
秋を感じるおすすめの絵本7選
0歳からおすすめ
どんぐりころちゃん
作 | みなみじゅんこ |
出版社 | アリス館 |
出版年 | 2013年 |

歌って楽しい!
0歳からおすすめ
・歌が可愛い
・ぼーん!が楽しい!
・賑やかなのがいい!
ポイント①歌が可愛い
この絵本は「どんぐりころちゃん」というわらべうたを元にした絵本です。
わらべうたとは、子どもたちが遊びながら歌う日本の伝統的な歌のことです。
♪どんぐり ころちゃん
あたまは とんがって
おしりは ぺっちゃんこ
どんぐり はちくり しょ♪
このわらべうたに合わせて”どんぐりころちゃん”が踊ります。
頭やおしりを触る振り付けやポーズがとっても可愛いですよ。
ポイント②ぽーん!が楽しい!
一通り踊った後は
ぽ――ん!
と飛び出すころちゃん!
すぽーん!と飛び出るこの言葉が、読み進めていくうちにどんどん楽しくなっていきます!
ポイント③賑やかなのがいい!
そのあとは、
やあ!やあ!やあ!
みんな いっしょに
と言って大勢で踊り出すどんぐり達!
絵も含めて可愛くて楽しい場面なので、歌いながら楽しんでくださいね。
巻末には「うたってあそぼう」と題して赤ちゃんや子どもとの遊び方が紹介されています。
ぜひお子さんと遊んで下さいね。
みなみじゅんこのおすすめの絵本
↑こちらの絵本を紹介している記事
1歳児からおすすめ
どんぐりどんぐり
作 | 降矢なな |
出版社 | 福音館書店 |
出版年 | 2023年 |

どんぐり探しが楽しめます
1歳からおすすめ
・どんぐり探しが楽しい!
・数を数える子も・・・
・秋らしさがいい
ポイント①どんぐり探しが楽しい!
かあさんりすが どんぐりひろい
どんぐり どんぐり どこにある?
という言葉からお話が始まります。
ページを開くとどんぐりがころんと転がっています。
こども達はきっと一緒にどんぐりを探してくれると思いますよ。
どんぐり探しが楽しい絵本です!
ポイント②数を数える子も・・・
かあさんりすはこんな言葉を言いながらどんぐりを拾います。
みーつけた ひとーつ
(ページをめくって)
みーつけた ふたーつ
こんな風に、いつつまでの数を数えながら拾っていくんです。
「ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ」
と、連続して数えていないので少し覚えにくいですが、そんな数の数え方も耳にして親しむことができますよ。
ポイント③秋らしさがいい
深みのある秋の色が魅力的です。
さすが降矢ななさん!という感じです。
個人的にはりすの手や足の先が長く、忠実に描かれているのがとても好きです。
どんぐりもつやつやで触りたくなってしまいますよ。
この絵本を読んだ後に、どんぐりを探しに行って、実際に触ってみるのもいいですね!
ぜひ一緒にどんぐりを数えてみてください。
降矢ななのおすすめの絵本
↑こちらの絵本を紹介している記事
2歳からおすすめ
ぽっかりつきがでましたら
文 | 内田麟太郎 |
絵 | 渡辺有一 |
出版社 | 文研出版 |
出版年 | 2007年 |

深い余韻を味わえます。
2歳からおすすめ
・言葉の響きが楽しい!
・言葉と絵が合っている
・深い余韻が味わえる
ポイント①言葉の響きが楽しい
ぽっかり つきがでましたら
△は○○するでしょう
というように、△や○○の内容が変わりながら進みます。
お話は短くてリズミカル。
口に出すともっと楽しくなってくるので、ぜひ読んでみてください!
ちょっとお茶目で可愛い終わり方も素敵です。
ポイント②言葉と絵が合っている

表紙ではぽっかりとしたお月様が夜空でにっこりと笑っています。
その側には夜空を悠々と泳ぐ魚たち。
それを、美味しそう!と思っているのか、猫たちが瓦屋根から見上げています。
こんな光景現実にはないですよね。
ありえないと思える文に幻想的な絵がのせられて、ファンタジックです。
でも東京の下町を舞台にしたような現実感のある絵もあって、ノスタルジックな雰囲気も漂います。
言葉と絵がぴったり合っているところがとてもいいです。
ポイント③深い余韻が味わえる
終わったのにまだ終わってないような、また最初から読みたくなるような・・・。
ナンセンスな絵本でもあると思うのですが、ナンセンスで面白いだけじゃなく、深い余韻も感じられる絵本です。
ぜひ余韻を味わってみてくださいね。
渡辺有一のおすすめの絵本
↑こちらの絵本を紹介している記事
3歳からおすすめ
るすばん
作 | さとう わきこ |
出版社 | 福音館書店 |
出版年 | 1995年 |

やるせなくっておかしい!
3歳からおすすめ
・想像おばけとの戦いが面白い
・試される対応力!
・やるせなさがいい
ポイント①想像のおばけとの戦いが面白い
このお話は、女の子がお母さんに言われてるすばんをするお話です。
ふと家の中がしんと静まっている気がした女の子。
「もしかして となりのへやに
おばけが いるかもしれないよ」
と言い、想像のおばけが次々と登場します。
ほんのおばけ、ふとんのおばけ、けむりのおばけなど・・・。
姿形は色々で、どこかコミカルな表情、でもちょっと怖いような・・・?
おばけがたくさん出てくるところが子ども達に人気で、今の時期におすすめです!
ポイント②試される対応力!
この女の子、想像だけでは終わりません。
「そうだ、ぼんやりしてちゃ
だめだよ。
おばけが でたときの
ようじんしなくちゃ」
と、次々と防衛戦を張りました。
「でも、もしも もしもよ、
これでも おばけに つかまったら
どうするのよ」
と不安になると・・・
「だいじょうぶ。つかまるまえに
あみで つかまえちゃえば いいよ」
と網を持ってきます。
「でも、いっぱい いたら
つかまえきれないよ」
とまた不安になると、今度は掃除機を持ってきて
「そういうときは これが あるさ」
と、自信たっぷり!
流れるように立てられる作戦の数々にどんどん引き込まれていきますよ。
ポイント③やるせなさがいい

そうこうしているうちにお母さんが帰ってきます。
「まあ いやだ。こんなに ちらかして!
いったい ぜんたい どうしたの!」
すると女の子が抗議します。
「かいものに ついれてってくれないから
いけないんだもん。いきたかったのにさ」
その後お母さんが言った言葉とは?
なんともいえない哀愁がただようラストに注目してみてください!
特にラストがキングオブ哀愁ですのでお見逃しなく(笑)
14ひきのかぼちゃ
作 | いわむら かずお |
出版社 | 童心社 |
出版年 | 1997年 |

お話も絵も素敵!
3歳からおすすめ
・動植物がいい
・ドラマチックなストーリーがいい
・発見が楽しめる!
ポイント①動植物がいい
「14ひきシリーズ」は確かな画力で描かれた動植物が魅力です。
この絵本では、かぼちゃの種をまいてかぼちゃの実ができるまでを特に丁寧に描いています。
・朝露が光る朝
・雨
・あばれまわる嵐
・虫たちいきものが賑やかになる夜
・みんみんぜみが鳴いて涼しい風が吹いてきた秋の始まり
・トンボが飛ぶ秋・・・
生き生きと描かれている美しい自然にぜひ注目してほしいです。
ポイント②ドラマチックなストーリーがいい

ねずみたちがかぼちゃの種をまいたところからお話は始まります。
ねずみたちはかぼちゃを一生懸命育てました。
どろが跳ねないように枯れ草を引いたり、葉っぱを食べる虫を追い払ったり。
雨の日もカボチャの様子を見にいったりしました。
そしてついに大きなかぼちゃが実ったんです!

よかったね!
ねずみたちが大きなかぼちゃを収穫するの一大事でした。
スコップでほり出してみんなで運び、やっとおいしいかぼちゃ料理をお腹いっぱいたべることができたんです。
種をまいてからかぼちゃを収穫して食べるまでに本当に色々なことがありました。
小さなねずみたちだからこそ日常がドラマチックで、読んでいる私たちもワクワクさせてくれます。
ポイント③発見が楽しめる!
この絵本には、身近な生き物・虫などがたくさん出てきます。
うりむし、蝶々、かまきり、
あおかえる、かたつむり、しゃくとりむし、
ミツバチ、くも、こおろぎ、
てんとう虫、蛾、赤とんぼ、バッタ、
オニヤンマ、オンブバッタ、
とかげ、アゲハチョウなど・・・
虫や生き物が好きな子にはたまらないと思います!
子どもの「いた!」「みつけた!」がたくさん聞ける楽しい絵本でおすすめです。
いわむらかずおのおすすめの絵本
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4歳からおすすめ
あきのセーターをつくりに
文 | 石井睦美 |
絵 | 布川愛子 |
出版社 | ブロンズ新社 |
出版年 | 2019年 |

静かで穏やかな秋
4歳からおすすめ
・あたたかくなる言葉がいい
・選ぶ楽しさがある
・秋の夜長に合う
ポイント①あたたかくなる言葉がいい
お話は、りすの女の子”すりちゃん”が小さくなってしまったセーターを仕立屋さんのミコさんに直してもらう、というもの。
セーターを作り直すとき、ミコさんはすりちゃんにこんな質問をしました。
「どんなセーターを つくろうかしら。
すりちゃんの きぶんを
しらなくっちゃね」
セーターを作るのに気分が知りたいだなんて、なんだか楽しいですね。
ミコさんとすりちゃんのやりとり一つ一つに優しさが感じられて、心があたたかくなりますよ。
ポイント②選ぶ楽しさがある

絵が細かいところまで丁寧に書き込まれているのでじっくりみたくなります。
そして選ぶ楽しさがある絵本です。
すりちゃんがポケットを選ぶ場面では、色々なポケットがページいっぱいに描かれていて、迷うすりちゃんに共感してしまいますよ。
選ぶって楽しいですよね。
「こっちのポケットにしようかな」
「私はこっち!」
なんて、親子で選ぶことを楽しんで下さいね。
ポイント③秋の夜長に合う
この絵本で好きなところは、小さくなったセーターを買い換えるのではなく作り替えるところです。
今あるセーターの毛糸をほどいて、湯気をあてて毛糸を伸ばして毛糸玉を作って、新しい毛糸を足して・・・
リメイクってなんでこんなにときめくんでしょう・・・!
最後はこんな風に終わります。
とんとんとん
おかあさん、ただいま。
おおみやげですよ。
新しく仕立ててもらったセーターの大きなポケットにどんぐりを詰めて、おかあさんへのおみやげを拾ってきたんですね。
最後のこの言葉は余韻と可愛らしさがあっていいな、と思いました。
静かで優しい雰囲気が秋の夜長にぴったりです。
おようふくシリーズのおすすめの絵本
おばけのてんぷら
作・絵 | せな けいこ |
出版社 | ポプラ社 |
出版年 | 1976年 |

うさことおばけが最高!
4歳からおすすめ
・明るくって楽しくなれる!
・うさことおばけが可愛い
・食欲の秋・ハロウィンに
ポイント①明るくって楽しくなれる!
主人公はめがねをかけたうさぎの「うさこ」。
こねこちゃんのお弁当にてんぷらが入っているのを見たうさこは、
「ちょっと おあじみ させてよ
わぁ おいしい。」
ちゃっかり食べます。
とっても美味しかったので天ぷらの材料を買ったうさこ。
「おこづかい みんな
使っちゃったけど
まあ いいや。」
お金がなくなったことは気にしません。
てんぷらを作っていても
「うっかり まちがえて めがねを
てんぷらの ころもの なかに
ぽちゃん!」
です(笑)
からっとした秋晴れのようなうさこの明るさがとっても楽しいですよ。
ポイント②うさことおばけが可愛い

ちっちゃなことは気にしない♪うさこも、愛嬌たっぷりなおばけもどちらも可愛いです!
鍵穴から入るためにおばけは小さくなりました(こんなこともできるんですね!)。
小さいおばけのいたずらな感じや、天ぷらをつまみ食いしているときのおいしそうな表情がとても可愛いです。
グッズも多数販売されている、人気のキャラクターです。
ポイント③食欲の秋・ハロウィンの時期に
料理がテーマなので、やっぱり作っている場面がいいですね。
材料を切って、衣を作って、野菜を衣につけて、熱い油で揚げる。
料理している過程を丁寧に見せてくれているので、わくわくして無性に天ぷらが食べたくなってしまいます(笑)
食欲の秋に、そしておばけが出てくるということで、ハロウィンの時期にもおすすめですよ。
せなけいこのおすすめの絵本
↑こちらの絵本を紹介している記事
まとめ
今回は【秋を感じるおすすめの絵本】をテーマに7冊紹介しました。
気になる絵本はありましたか?
どれか1冊でもお気に入りの絵本に加えてもらえたら嬉しいです。
紹介された絵本をもう一度チェックしたい方はこちら
当ブログでは他にも色々な絵本を紹介しています。
どれもおすすめの絵本ですのでぜひ読んでみてくださいね。
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