4歳になると感情が豊かになって少し複雑な気持ちも芽生えてきます。
そんな時期に、絵本の主人公に共感して絵本の体験を自分の体験として楽しむ経験をたくさんさせてあげたいですね。
この記事では、4歳児への読み聞かせが気になる方、これでいいのかな?と感じている方へ『【4歳児】読み聞かせ5つのコツ』を紹介しています。
私は司書資格を持つ保育歴15年目の保育士です。
園児や自分の子どもに絵本の読み聞かせを続けてきて感じたコツですので、「4歳児の読み聞かせ方」が気になる方はぜひ参考にしてみてください。
【4歳児】読み聞かせの5つのコツ
コツ①ゆっくりと絵を見せてはっきりと読む
この頃になると話の筋を追う力がついてきます。
だからゆっくりと絵を見せながらはっきりと読んであげるといいと思います。
子どもたちが話の筋を追えるように、よけいな言葉を挟まずに読み進めるといいですね。
ただ、冒険ものなどストーリー展開が面白い絵本は、読み方にメリハリをつけることで子ども達のワクワクが高まります。
そういうシーンは少し早く読んだり少し大きな声で読んだりする、ページをめくるタイミングを少し早めてみるなど、読み方を工夫してあげるといいですね。
また『演じたり声色を使ったほうがいい?』と言う質問を目にしますが、経験上そうしなくても子ども達はお話を楽しんでくれると思います。
もちろん自然な声色の変化は大丈夫です!
大げさにならない程度がいいですね。
コツ②色々なジャンルの絵本を選ぶ
想像力が豊かになったことで、見たことや聞いたこともないファンタジーの世界を絵と文章で楽しめるようになってきます。
「むかしむかし・・・」で始まる昔話もそうです。
言葉で理解できないことがあれば絵のイメージを膨らませて分かろうとします。
現実とファンタジーの境界ができてきたこの時期に、知識、自然、科学など、様々なジャンルの絵本に出会わせてあげたいですね。
また4歳頃になるといわゆる悪い人が登場する物語や怖い絵本を読みたがる子もいます。
例えばどろぼうやおばけ、妖怪が出てくるお話です。
基本的なルールを身につけて少しずつ自信を持つようになった子どもは、自分の心の強さを試すかのように怖い話を求めるのかもしれませんね。
怖がる子もいるので配慮しつつ、選んでみてくださいね。
コツ③安心して楽しめる絵本(生きて帰りし物語、昔話など)を選ぶ
4歳児のこころは揺れ動きながら少しずつ成長していきます。
不安な気持ちもある4歳児には安心して楽しめる絵本がおすすめです。
例えば、生きて帰りし物語(主人公が日常から非日常の世界に旅立ち、試練を乗り越えて成長と遂げて、また日常に帰ってくる)のような構造のお話です。
これはファンタジー絵本によく使われていて、安心して異世界を楽しむことができるのでおすすめです。
昔話もいいと思います。
昔話はこころに不安や葛藤がある時期に読み聞かせると、昔話の深いメッセージに触れて、精神的に豊かに過ごすことができると言われています。
読み終わったあとに、こころが安心できて、少し前向きになれる。
これらのような絵本を選んで、たくさん読んであげたいですね。
コツ④言葉遊びを楽しめる絵本を選ぶ
4歳児は言葉の力がいちばん育つといわれています。
はなし言葉の一応の完成期に入り、日常生活で困らない程度の語彙(2000語程度)を獲得し、自分の思いを親や友だちに伝えられるようになってきます。
だから、しりとりや同音異語(例・雨と飴)、回文(例・しんぶんし)などの言葉遊びの絵本は4歳児に向いています。
言葉遊びをテーマにした絵本もたくさんありますので是非読んであげたいですね。
ただ注意しなければいけないのは、言葉遊びの絵本は経験がないと楽しめない場合がある、ということです。
まずは一緒に言葉で遊んでみてください。
その後に絵本を読んであげるともっと楽しめると思いますよ。
コツ⑤なるべく間違えないように読む
この頃になると少しずつ長いお話も楽しめるようになってきます。
だから子どもの集中を無駄に散らせてしまわないように、間違えないように読むことが大切だと思います。
間違えないように読むのはお話が長くなってくればくるほど大変です。
私も最初の頃はよく間違えていたので、大変さがよく分かります。
(もちろん今でも間違えることはあります💦)
でも読み聞かせを続けていて思うのは、間違えないように意識するのとしないのでは違うということです。
私の場合、意識するようになってから、自分が読んでいるところのほんの少し先の分を目で追うようになりました。
そして間違えが減っていったんです。
絵本の読み聞かせは小学校になっても続けた方がいいと思いますし、いいと言われてもいます。
これから先も読み聞かせていくことを考えると、大変ですけど、ぜひ意識してもらえるといいな、と思います。
この頃になると子どもが絵本を自分で読めるようになってきて「自分でどんどん読ませた方がいいのかな?」と思うこともあるかもしれません。
でもこの時期はまだまだ文字を追っている段階で、一人で読んでお話を理解するのは難しいです。
引き続き読んであげてくださいね。
まとめ
今回は『【4歳児】読み聞かせの5つのコツ』についてご紹介しました。
この記事を読んで、読み聞かせが少しでも楽しい時間になってくれたら嬉しいです。
「保育士おすすめ!4歳児が本当に喜ぶ絵本3選」では、4歳児におすすめの絵本を厳選して3冊紹介しています。
ぜひあわせて読んでみてください。
そのほかのおすすめの絵本はこちらからどうぞ。
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